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電縁都市ふじさわ市民記者養成講座を修了したみなさんです。
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 93
「春」
2011年4月22日

最初に、今回の地震で被災された方々の一日も早い復興をお祈りいたします。

サクラ、菜の花、つくしんぼ。植物が春を告げている。

     
   
 

長久保公園の菜の花

 

季節がめぐり、花が咲く。地震も似たようなものだと思う。時期がくれば、いつかは起きる。
地球の内部はどろどろに溶けていて、その表面が冷えて固まっている部分を人は大地と呼んでいる。たまに溶けたどろどろの部分が地表に吹き出てくると噴火と呼ばれる。地底の対流を止められない以上、地震をとめることもできない。

地震は自然の一部。天災は仕方がない。しかし、原発事故は人災だと思う。いま現地でたくさんの人が必死になって対応なさっていることは知っているが、放射線が人間の手に余るものだからこそ、万全の防災体制にしておくか、そもそも利用しないという選択はなかったのか。

社団法人 日本原子力産業協会のサイトによれば(「日本の原子力発電所の立地点」http://www.jaif.or.jp/ja/nuclear_world/data/f0301.html
「現在日本には、北は北海道から南は鹿児島県まで、13道県に17か所の原子力発電所があり、54基・4884.7万kWの発電用原子炉が運転、日本の電力の約3割を賄っています。」
のだそうだ。

さらにgoogle mapで「nuclear fuel(核燃料)」と検索すると、それらしき関連施設もヒットした。神奈川にも核燃料施設が存在するようだ。
これらの施設に大きな地震と津波が押し寄せたらどうなるか。人口密度が高い首都圏で起きた場合、避難しきれるのか。不安はつのる。

原子力発電がなければ、日本の電気が3分の1足らなくなる。
ならば・・個人にできることは電気の使用量を減らすこと。

実は、ここ数ヶ月我が家では電気をたくさん使っていた。昨年末に暖房をガス器具からエアコンに変えたためだ。電気使用料が倍になったが季節的なものだからと割り切っていた。

地震以後、そのエアコンのコンセントを抜いた。すると当然のことながら、電気使用料は半分に戻った。快適生活おそるべし。
このまま夏を越せるだろうか?とりあえず、今年も緑のカーテンを育てることにした。

     
   
 

3月17日、計画停電のため小田急線は
ホームで休止していた

 


---
[おまけ] 計画停電に際し、重宝しているもの
・充電池
・スペーサー
 (単3電池を単1あるいは単2電池として使うための
  ケースのようなもの)
そしてなによりも
・窓(思ったより空が明るかった)

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 92
「第5回湘南国際マラソン」
2011年2月2日

2011年1月23日、第5回湘南マラソンが行われた。 フルマラソンのエントリー数は18000人、出走者15474人。
西湘バイパス大磯西ICからスタートし、江の島入り口で折り返し、西湘バイパス二宮 ICで折り返し、大磯プリンスホテルでゴール。制限時間は6時間。 今年も水族館の近くに見に行った。
朝9時の気温は6度、日中は9度、天気は曇。 参加者には走りやすい涼しさだったようだ。日中の気温が20度を超えた前回大会の完 走率は86.60%、今回は90.9%となった。 風がほとんどなく、見る側としては寒すぎなくてよかった。

マラソンの応援で一つ楽しみにしていることがある。それは仮装ランナーを見ること。

     
   
 

 

 
   
 

 

 
   
 

 

 
   
 

 

 

ほかにもスパイダーマンやナウシカの姿で走った人がいたようだが、見のがしてし まった。
仮装ランナーには声が掛けやすい。相手を知らなくても、仮装のキャラクターの名前 を呼べばいいからだ。「うさちゃんがんばれー、パンダさんがんばれー」と着ぐるみ パンダさんや、うさ耳のついた帽子をかぶって走るランナーに声援が飛んでいた。知 人にも見つけてもらいやすいだろう。 それにしても、普通のウェアよりも重いだろうし、空気抵抗もありそうだ。季節に よっては暑いのではないだろうか。
ただでさえ苦しい42.195kmを、仮装までして走ろうという根性に拍手!

さて、服装といえば今年の参加賞は黄色いTシャツ。
背中には「ランナーを勇気づけるメッセージ(全10種類)」(公式サイトより)
走りながら他のランナーを勇気づけることができる、小粋なデザイン。

     
   
 

 

 

肩にもワンポイント。こちらはデザインだとわかりやすいが・・・。

     
   
 

 

 

「今回のロゴは、湘南の波と風をバックに力強く走るランナーをイメージし、日本 古来の墨絵という手法を用いてデザインしました。」(公式サイトより)
ロゴの回りの黒い模様、これが湘南の波と風を現わしているのだろうか。デザイン か、しみか、これは意見が分かれそうな気がする。

     
   
 

 

 

完走賞はメダル。変わった形だった。

     
   
 

 

 

この日の夕方、藤沢駅で走った帰りとおぼしき方々を見かけた。 大会のTシャツやメダルをかけていらっしゃる分かりやすい方々もいたが、運動着を 着て、額に塩をふき、手すりを使って用心しつつ下り階段をがくんがくんと降りてい る様子がフルマラソン直後という印象を受けた。
みなさまお気をつけて。来年もまた大会を盛り上げてください。

[ご参考]
湘南国際マラソン の公式サイト
http://www.shonan-kokusai.jp/

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 91
「大きな木、小さな木」
2010年12月31日

7年近く、ある借家にお世話になった。そこで気に入っていたのは、なんといっても周りの環境だ。周囲に昔からのお宅が多く、年を経た見事な木が多かった。

     
   
 

借景の一つ、松と桜

 

松と桜のほかにも木蓮、藤、沈丁花、金木犀、紅白の梅、椿、楓、オオムラサキにドウダンツツジ。さらにアヤメ、紫蘭、薔薇、ヤブカンゾウ、萩、紫陽花、ユキヤナギ、コデマリ、千両、万両、スミレ類、はたまたカキにビワにユスラウメ・・・花が、葉が、実が、季節ごとに目を楽しませてくれた。

草木が豊かなせいか、メジロやヒヨドリ、オナガはもちろん、ジョウビタキやコゲラも姿を見せた。春は明け方からウグイスがうるさく鳴いて、春眠暁を覚えず・・・を邪魔してくれた。

草木は虫も呼んできた。これは好き好きかもしれない。スミレ類にはツマグロヒョウモン、ウマノスズクサにはジャコウアゲハ、エノキにはアカホシゴマダラ、かんきつ類にはアゲハ、タブノキにはアオスジアゲハ、ミニ池にはトンボ各種、合わせてハチだのクモだのも多種多様。あの庭や借景にどれだけ心なぐさめられたことか。

さて
今の住まいには庭がない。代わりに公園や人様の庭先の植物を拝見して楽しんでいる。今の季節はユズやキンカンなどのかんきつ類、千両、南天や椿が季節を教えてくれる。

借景も楽しいが、場所がなくても木を楽しむ方法はないものだろうか。秋に行われた長久保公園の緑化祭ではコケ玉の作り方の講習会をやっていた。盆栽より手軽でとっつきやすそうだ。

     
   
 

つくっ(てもらっ)たコケ玉 
四万十川のハイゴケをまいたもの

 

こちらはコケ玉を真似して作ってみたシダ玉

     
   
 

クッションモス(シダ類)を巻いたもの 
カエデの剪定枝を挿してみた

 

君たちはどのような木になるだろうか。ともに歩んで行こうではないか。

みなさまにとって来年も良き年でありますよう。
2010年 年末  本野木阿弥 拝

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 90
「日常に非日常を・・ 鮮魚市へのお誘い」
2010年11月16日

市場が好きだ。漁港はもっと好きだ。何があるかわからないというところがいい。普段の食卓に、普段使わない食材を使うだけで、なんだかわくわくしてくる。そしてその非日常体験がお手軽価格でできるというところもいい。
広報ふじさわで「湘南ふじさわ産地産地消推進週間」の特集を読んで、久しぶりに漁港に行ってみた。

     
   
 

「広報ふじさわ」2010年11月10日号の記事

 

片瀬漁港ではその日水揚げされた鮮魚を直売している。当初火曜のみだったが2010年11月現在、土曜をのぞくほぼ毎日開催となっており、落ち着いて買うことができるようだ。

     
   
 

 

 
     
   
 

 

 

買いたい人は、自分の番が来たら青いかごを持ち、欲しい魚を入れていく。

     
   
 

 

 

この日はシイラ、ホウボウ、カワハギ、カマス、カツオなどが並んでいた。
その日の朝の水揚げについては、スタッフによるブログ(後述ホームページ参照)でも知ることができる。希望者はメールで情報を送ってもらうこともできるそうだ。
ほかに、カンパチやカワハギのいけすもあった。買った魚はその場でおろしてもらうことも可能。

     
   
 

本日のお買い物・・マルアジ、カマス、ヤガラ、
計490円なり

 


マルアジは刺身に、カマスとヤガラはブイヤベースにした。和風と洋風という組み合わせはともかく、素材のおかげで味はよかった。
ホームページ(後述)によれば、「観賞魚販売」のコーナーがあり、網にかかった生体の一部をペットとして販売しているようだ。運がよければあの海の巨大なダンゴムシ、オオグソクムシもいるらしい。何がいるかわからない、これも漁港ならではの楽しみと言えるだろう。

     
   
 

富士三種:富士山と、富士山状にまとめられた
網と、網についていたフジツボが砕けてできた砂

 


[ご参考]
「湘南ふじさわ産地産地消推進週間」に関する「広報ふじさわ」の記事、ネット版
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kouhou/khf101110/sisei01.html
江の島片瀬漁業協同組合 ホームページ
http://business4.plala.or.jp/ek1qaz/index.html

その日の朝水揚げされた魚をいち早く知らせる「今日の魚Blog」、や毎月第一日曜の「朝市情報」、普通の観賞魚とは一味違う「観賞魚販売」など盛りだくさんの内容。ぜひご一読あれ。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 89
「さらば、パソコン」
2010年10月20日

ついにパソコンを処分することにした。
10年ほど前に買ったノートブック。OSはWindows98。最新のウィルス対策ソフトを入れるにはいかんせん力不足なことと、OSの保障期間が終わったこともあって、ずっと納戸に眠っていたものだ。
フロッピーディスクドライブがついているため、ときどき昔のフロッピーの情報を外付けHDDに移すのに使っていた。ついに情報の吸出しが終わり、もち続ける理由がなくなったのだ。

     
   
 

 

 

2003年10月以降に販売されたパソコンには、PCリサイクルマークが付いていることと思う。

     
   
 

PCリサイクルマークの例(赤で囲んだ部分)

 

このマークの付いたパソコンは、販売価格にリサイクル料があらかじめ含まれているため、廃棄の際に新たな料金が発生しないそうだ。今回捨てるパソコンはその制度が始まる前の製品であったため、回収再資源化料金を
払う必要がある。とはいっても手続きはごく簡単。
メーカーのホームページでリサイクルの情報を探す。指示に従い、自分の連絡先やパソコンの型番、製造番号を入力していくと手続き完了。
今回はノートパソコン1台で3150円だった。この中に、パソコンを送り返すための送料が含まれている。

数日で先方から「パソコンを排出するための『エコゆうパック』伝票」が入った封筒が送られてきた。あとは

・パソコンを梱包する。ビニール袋で包むだけでも良い。緩衝材はいらない。
・送られてきた「エコゆうパック」伝票を包みに貼る
・最寄の郵便局で発送する

だけ。もちろん、最初にパソコンのデータを消して個人情報を守ることはいうまでもない。

木阿弥「というわけで、パソコンのリサイクルって難しそうで敬遠して
    たけど、やってみたら簡単だったよ。もう一つ二つ捨ててみよ
    うかな。おや、八兵衛さんのそいつはOSはXPだけど2001年の
    だね? どうだい、そろそろ・・・」
八兵衛「よしとくれ、青春の思い出にとってあるんだ。古いものは大切
    にしなくちゃな。」
木阿弥「うーん、確かにパソコンも年を経るごとにいい味出てくると
    いいねえ。本当はそうでなくちゃな。」

     
   
 

金木犀と白萩

 

[ご参考]
一般社会法人 パソコン3R推進協会
http://www.pc3r.jp/index.html

 

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 88
「ハチの巣」
2010年9月6日

玄関先でいくつか蜂の巣を見つけた。
「蜂の巣をつついたような」という表現がある。騒然とした無秩序な様子を示すものだが幸いにもそのような事態は避けることができた。

(1)トックリバチ
暑い日が続く。冷房のお世話にもなっているが、基本的には窓という窓を開け放って対処している。
ある日のこと、普段は一定以上開かないようにしている窓を全開してみた。すると「メキッ」となにかが砕ける感触。
あわてて窓の外を確認すると、そこには直径2センチほどの乾いた泥のボールが。サッシに挟まれてぱっかり割れていた。トックリバチの巣だ。

     
   
 

すでに空き家だったようだ

 

そういえば、玄関先でせっせとえさを運ぶ姿を見かけていたが、こんなところに巣をつくっていたとは。本来草木の茎などに巣をかけるトックリバチだが、都会ではこのようにサッシの隙間などにも巣をつくるようだ

     
   
 

巣にえさを運ぶ途中のトックリバチ

 
     
   
 

本来はこんな形

 

(2)キボシアシナガバチ

     
   
 

キボシアシナガバチの巣。色で一目瞭然。

 

以前丹沢を散策していて見つけたときは、あまりに鮮やかな黄色に誰かが着色したのかとおもった。今回は庭木の剪定された枝で発見。これまた巣立ったあとらしい。

(3)アシナガバチ
こちらは初夏に見つけた現役の巣。中には卵が産みつけられていた。まだ女王蜂が一人で世話をしている時期だったので、女王が留守にした隙にハサミで撤去。収穫期のユスラウメに巣をつくられては困る。残念だが他の場所に行ってもらうことにした。
芋虫毛虫を食べに、またおいで。

     
   
 

アシナガバチの巣。中に卵が見える。

 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 87
「羽が生えて、飛んでいく」
2010年9月2日

暑い日が続く。気象庁の統計によれば、藤沢市辻堂での2010年8月の平均気温は28.2度、最高気温は36.7度だったそうだ。これは藤沢市辻堂での観測史上、一番高い記録だという(2010年9月1日現在)。
例年あまり冷房をつけない我が家だが、今年は観念して冷房のスイッチを入れた。電気に、お金に、羽が生えて飛んでいく。
あまりの暑さに、屋外で虫を探す機会も少なかった。その点、玄関先で飼っていたアゲハとトンボの羽化はじっくりと見ることができた。

アゲハの幼虫はさなぎになる直前、どういうわけかせっせと歩き回るように思う。それまで気が向いたときに葉を食べ、うつらうつらしていた幼虫が食べるだけ食べた、後はさなぎになるだけ、となるとがぜん勢いづいて歩きだす。さなぎになる前に安全な場所を見極めようと、必死なのだろうか。
道路をはっていた終令幼虫。焼けたアスファルトの上、はだしで暑くないのかな?
犬猫のためには、真夏の散歩用に肉球保護クリームなるものが売られているらしい。幼虫の動きが機敏だったのは「あちちち」、と小走りだったのかもしれない。

     
   
 

アゲハ

 

こちらはトンボ。玄関先にメダカの水槽を置いておいたら、いつのまにかヤゴも住みついていた。身軽なイトトンボはウキクサやハスの葉の上によじ登って次々に羽化していったが、彼には垂直な棒が必要らしい。しばしば水面に顔を出すようになったので、羽化用の容器を用意。

     
   
 

手頃な棒で羽化

 

色がついたのを見れば、オオシオカラトンボのメスだったらしい(「彼女」だったのか)。またおいで。

     
   
 

オオシオカラトンボのメス

 

[ご参考]
気象庁 「過去の気象データ」
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 86
「世界一大きい金魚すくい」
2010年8月17日

噂には聞いていた。藤沢にはギネスにも載った世界一大きい金魚すくいがあるのだと。
場所は藤沢駅北口の商店街、サム・ジュ・モール。今年2010年は8月1日に行われた。

     
   
 

シンボルの金魚ちょうちん

 

神奈川新聞のサイト、カナロコ8月1日付け記事「世界一長〜い金魚すくい、商店街に子どもらの歓声/藤沢」
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1008010030/ によれば、今回の金魚すくいの規模は
水路の長さ:63メートル(ギネス認定時は100mあったそうだ)
金魚:4万5千匹
メダカ:1万匹
ドジョウ:2千匹
だそうだ。

[水路が長すぎて困らないかな?]
 世界一大きい、この場合水路が長い、と聞いて不思議に思っていた
 ことがある。道路の真中に水路を設置するとして、道路を横断したい
 と思ったらどうしたらよいのだろうか。商店街のこちらからあちら側
 に渡るのには、世界一長い金魚すくいの水路を迂回しなければなら
 ないのだろうか?
 その疑問を解消すべく、現地に向かった。
 見ると長い金魚すくいの水路には、人が行き来できるよう橋がかけ
 られていた。君の名は・・

     
   
 

その名もきんぎょ橋。
下の小川にはメダカの群れが描かれている。

 

[すくったあとは?]
 金魚すくいを主にしたお祭りだけあって、持ち帰り用に酸素入れ
 コーナーがあり、えさや水槽を売っているところもあった。
 すくわれた魚たちの幸福を祈ろう。

     
   
 

 

 

道路が人のものから車主体のものになって久しい。
この商店街で週末ごとに行われていた歩行者天国は、今年の春で終わってしまった。なかなか道路をそぞろ歩きできない今、このようなお祭りはぜひ続けていって欲しい。

[おまけ]

     
   
 

これまた世界一

 

「世界一長いキャラクター」って誰なのかと思ったら、
これまた水路が長いヨーヨーすくいなのだった。

     
   
 

キャラクターが表面に印刷された
水風船様のものを
キャラクターヨーヨーというらしい。

 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 85
「寒天は続くよどこまでも」
2010年8月17日

伊豆のお土産に、天草(てんぐさ、海草)をいただいた。寒天の材料だ。

     
   
 

天草(てんぐさ)

 

寒天といえば、ところてん、みつまめ、水羊羹。
九州では固めて切り、刺し身こんにゃくのようにしたものが「おきゅうと」という名前で親しまれているらしい。

うだるように暑い今、なかなか魅力的な気がしてきて、煮てみることにした。

     
   
 

煮ているところ

 

だいたい煮溶けたら漉し、容器に固めてできあがり。

それにしても大量だ。黒蜜をかけても、お刺身にしてからし酢醤油を添えてもまだまだたくさん。

で、保存食にすることにした。本来は諏訪地方などで冬の寒さを利用して作られるそうだが、ここでは冷凍庫で冷凍して自然解凍することを繰り返す。すると水分が抜けておや不思議、売られている角寒天(状のもの)のできあがり。

     
   
 

フリーズドライになった寒天。
もとのゼリー状の寒天は約1Lあり、
この容器にいっぱいだった。

 

天草に始まり、一旦煮溶かされると、寒天になり、冷凍と解凍を繰り返すと角寒天になる。
角寒天を煮溶かすと寒天になり、冷凍と解凍を繰り返すと・・・
エンドレス。

同じく凍らせて作る凍み豆腐(高野豆腐とも)や凍みこんにゃくは煮ても元の姿に戻ることはないが、寒天は終わらない。

     
   
 

梅シロップと混ぜて固めてみました。

 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 84
「消えるオタマジャクシ」
2010年6月15日

今年もついにハツカを記録した。
ハツカとは我が家の独自用語で、その年初めて蚊に食われる事を現わす(「初蚊」)。
今年はくしくも5月20日だった。これからの草むしりは厄介だ。

緑が増え、虫が増え、自然観察の楽しい時期になってきた。
虫に気を取られていてふと気がつくと、玄関先で飼っていたオタマジャクシが激減していた。
少し前まではメダカにえさをやると一斉に水面に顔を出していたのに。
犯人はカラスか?ネコか?それともヤゴか?
ヤゴと言えば、イトトンボのヤゴがそれなりにいるのは知っている。
しかしこのやせっぽち君にオタマは大きすぎるような。

夜、玄関先の水槽を見て納得。
暑さを避けてか、夜のうちに集団脱走していたのだった。もう手足が生え、動きもカエルらしくなっていた。
さようなら。

ここのところの雨がちな天気は、彼らにとって絶好の旅立ち日和。

     
   
 

位置について、よーい・・・

 
     
   
 

どん!

 
     
   
 

君(イトトンボ)にも期待してるよ。

 

できれば、たくさん蚊を食べてほしいものだ。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 83
「鳥が先か、実が先か 〜広辞苑の冒険〜」
2010年5月7日

卵が先かニワトリが先か、という論議があるが
「キーウィ」と名がついたのは鳥と果物どちらが先なのか?
長年の疑問だった。

     
   
 

キーウィーフルーツにくちばしと足を描いてみた。

 

a. 果物のキーウィーフルーツに似てるからキーウィー鳥?
b. 鳥のキーウィーに似てるからキーウィーフルーツ?

・果物の方が逃げないし利用されやすいから先に認知されやすい?
・この鳥は夜行性らしいし・・・

と考えてaに一票入れ、後は忘れていた。
先日ふと思いついて広辞苑(第4版)で調べてみたら、そもそも表記は「キウィ」だった。
名づけられたのは鳥が先、果物はその次らしい。海外の鳥の名の由来まで載っているとは、やるな、広辞苑。


広辞苑より

キウィ kiwi もとマオリ語

@ダチョウ目キウィ亜目の鳥の総称で、タテジマキウィほか三種がある。名は鳴き声に由来。大きさはニワトリぐらい。ニュージーランドの森林に住み、夜行性。無翼鳥。奇異鳥。

Aマタタビ科の落葉蔓性木本。その果実が1に似るのでこう呼ぶ。中国原産のシナサルナシをニュージーランドで品種改良したもの。キウィ・フルーツ。

ちなみに「無翼鳥」の項目には「キウィの異称」とあるが、「奇異鳥」の項目は見当たらなかった。「奇異」な鳥、というよりは英語名から音をとった表記と思われる。

メスは自身の体重の1/4にもなる卵を産む、とか実際奇異な鳥のような気もするが。

変わった生き物と言えば、ニュージーランドのお隣オーストラリアだけに住むというカモノハシも見のがせない。
カモノハシにはカモのようなくちばしと水かきがある。だからカモの端っこの寄せ集め…でカモノハシかと思ったらさにあらず。


広辞苑より

かものはし【鴨嘴】
@(英名duckbillの訳語)カモノハシ目(単孔類)の哺乳類。形はカワウソに似て小さく、暗褐色の短毛におおわれる。頭胴長約40センチメートル、尾長12センチメートル、吻(ふん)は長く、鴨の嘴(くちばし)に似る。趾(あしゆび)には蹼(みずかき)があり、水中の小動物を捕食。オーストラリア東部に河川の畔の穴を巣とし、生息。現在はカンガルー島に移入、保護されている。卵生。普通二卵を産み、孵化した子は母乳で育つ。鴨嘴獣。

カモのくちばしに似てるからカモのハシだった。
しかし広辞苑の情報はさらに続く。キウィだけでなく、カモノハシにも植物版があるのだ。

A海浜に生ずるイネ科の多年草。高さ数十センチメートル。葉は線状被針形。夏、3センチメートルあまりの穂を出し、穂が叉状に分岐した形が鴨の嘴に似る。開花時には紫色の柱頭を頴(えい)外に突出して美麗。

しかもこの仲間(ケカモノハシ)は藤沢市の海岸にも生えているらしい。今年の夏は浜辺でカモノハシを探してみよう。


[参考資料]
「広辞苑」第四版
「藤沢市の植生」 宮脇 昭 ・ 藤原 かずえ 村上雄秀 横浜国立大学 環境科学研究センター

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 82
「春の散歩」
2010年4月13日

ツクシを愛でながら牡丹餅を食べ、店先のタケノコを吟味しつつふと我に返れば早くも4月。今年は例年にも増して時間のたつのが早いような。
桜も咲き、春爛漫。ひさしぶりに大庭の引地川親水公園付近を散策した。
いつのまにか空は春らしい淡い霞んだ色になり、すいすいくるりとツバメが舞っている。えさとなる虫も多くなってきたのだろう。

     
   
 

土手には菜の花

 

あちこちに丈の低いタンポポが咲いている。
よくみると、花の下のうろこ状の部分(総苞外片)がめくれていない。カントウタンポポだ。セイヨウタンポポに駆逐されたように思っていたが、こんなに残っていたのか。

     
   
 

カントウタンポポ(キク科)

 

実はカントウタンポポは3月から5月に咲き、セイヨウタンポポは通年咲くのだという。今はカントウタンポポを見つけるのに一年の中で最も適した時期ということらしい。

ついでに去年の夏以来気になっていた場所をチェック。ミツバチが巣を作っていた木のうろだ。
まだ寒くて眠っているのか、駆除されたのか、あるいはほかの原因で死に絶えたのか。巣はひっそりしていてハチの姿は見えなかった。

     
   
 

『くまのプーさん』を思い出させる、うろの中。

 

近くの大庭神社に向かう道沿いには、たくさんのウラシマソウ。長い釣り糸を垂らしたようにみえることから浦島太郎にみたてて名づけられたという。長いひも状の付属体の長さは50センチあまり。

     
   
 

ウラシマソウ(サトイモ科)。

 

足元にはほかにも可憐な花が咲いている。これらの草花はいったいどうやって冬を越えたのだろうか。一つ一つの花は小さいが、冬を乗り越えた喜び、生きている喜びというか勢いのようなものがひしひしと伝わってくるようだ。

     
   
 

ムラサキケマン(ケシ科)

 


キリスト教国にはイースター(復活祭)がある。
経済効果の高いクリスマスやバレンタインデーにくらべ、日本ではイースターを祝う習慣はまださほど定着していないが春の到来を祝う精神は、四季のある国共通の気持ちだなと再認識した。

[参考資料]
『身近な草・きのことの語らい −藤沢の自然1−』 藤沢市教育文化センター 1994
『ポケット図鑑 日本の野草・雑草』 成美堂出版 2000

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 81
「勇者たちよ、聖地エノシマを目指せ!」
2010年2月17日

2010年2月○日 はれ
今日はこどもだけで冒険に行きました。その名も「エノシマトレジャー」。
エノシマトレジャーというのは、誰でも無料で参加できる宝探しです。
2010年は2月6日から3月31日まで江の島でやっています。

 詳しくはこちら 「エノシマトレジャー 〜暗黒竜ジェノンの復活〜」 
 http://www.akai-tori.com/fujisawa/

こどもだけで行くといったら、お母さんはえーっといいましたが、お父さんはよし行って来いと言って特別におこづかいをくれました。
最初に駄菓子屋に寄りました。探検中に食べるためのお菓子を買って出発です。

自転車で江の島に向かいます。
江ノ島へ渡る橋の側にある藤沢市観光センターで、参加に必要なパンフレットを1枚もらいました。このパンフレットは市内の駅などにも置かれています。

     
   
 

エノシマトレジャーのパンフレット

 

島へ渡って自転車を停め、探検開始です。
チラシの地図に書かれたヒントを手がかりに、キーワードを探して歩きます。

あっちかなこっちかなとうろうろしてたら突然大きな宝箱が見つかりました。それも二つも。
実は・・・あ、これは言っちゃつまらないからやめとこう。参加した人は分かると思います。
一日中冷たい風が吹きつけていたけれど、島中走りまわったのであまり寒さを感じませんでした。

宝を探し終わってからは、のんびりと島を散歩しました。サムエル・コッキング苑の前ではジャグリングをやっていました。演技が終わったら箱が回ってきて、みんながお金を入れていたのでぼくも5円玉を二つ入れました。
家族へのおみやげにお饅頭を1箱買いました。本当はほかほか湯気の出てるのにしたかったけど、今日は7個買いたかったので箱入りの安いほうにしました。
それから今日の記念に、サメの歯が入った小瓶を買いました。キーワード探しの途中でお店によったとき、お店の人が「また来たらおまけしてあげるよ」と言ったので、帰りにそのお店に寄って買おうとしたら5円まけてくれたのがうれしかったです。

エノシマトレジャーをクリアして最終キーワードを見つけると、藤沢市観光センターで発見者賞をもらえます。さらに、次なる冒険、外伝のミッションも知らされます。
今度は藤沢のあのあたりが舞台です。賞の中身とか、詳しくは秘密なので書きません。みなさんもぜひエノシマトレジャーに参加して、謎解きに挑戦してみてください。

 今日の出費
 駄菓子 95円
 昼食 200円
 ジャグリングへ 10円
 自分のための記念品 100円
 おまんじゅう 525円

[お礼]
若き勇者たちを見守ってくださった江の島のみなさま、ありがとうございました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 80
「海のかなたの、お星さま」
2010年2月16日

木阿弥さん、八兵衛さん、今日はプラネタリウムでデートです。
八兵衛「プラネタリウムなんてあたしゃ何年ぶりだか。
    近頃の機械はすごいんだって?」

今回行ったのは、湘南台文化センターのプラネタリウム、その名も「宇宙劇場」。以前、市民記者のTOMUさんのコラム(2009年5月7日)で紹介されていたように、2009年9月にリニューアルオープンしたばかりだ。
ドームこそそのままだが、座席はゆったりとしたものに変わった。そして肝心の投影機は最新式、(株)五島光学研究所のケイロン(CHIRON)。
前述のTOMUさんのコラムによれば、いままで設置されていたGSS-IIが表示できる星の数は2万5千個。
それが今回のケイロンは1000万個以上と表示能力は400倍になっている。より暗い星まで表現できるようになったのだ。

     
   
 

新しい投影機、ケイロン

 

1.双眼鏡をお忘れなく!
新しいプラネタリウムの星像を堪能するには、双眼鏡を持っていくのが一番だ。昔のプラネタリウムは表示できる星の数が少なかったため、たとえば天の川をぼんやりと薄明るいものとして表示していたのだが、最新鋭の機器では映し出せる星の数が増えたため、天の川も本物同様淡い星の集まりで表現するようになっている。
双眼鏡で集光力を上げ拡大してみれば、実際の星空のように、天の川の星の粒が一つ一つ分かれて見えるはずだ。はずなのだが・・・

木阿弥「ありゃしまった。双眼鏡どころかメガネも忘れてきた。」
八兵衛「なあにやってんだい、肝心なとこで抜けてるんだから。」

プラネタリウムによっては、入り口で双眼鏡を貸し出ししてくれるところもある。宇宙劇場でも可能ならば対応をお願いしたい。

2.海のかなたにご注目!
今の時期、投影の際に楽しめるものがもう一つある。それは南の空の一等星、カノープス。りゅうこつ座の一等星で、太陽系外の恒星としてはシリウスについで全天第二の明るさだ。オリオン座の左、大犬座から南東の方角にずっと下がったあたりにある。南天の星座のため、北半球に位置する日本ではなじみが薄い。

湘南台文化センターの上から見た設定のときは、市街地の建物などの障害物に隠されているが、江の島の展望台の上から見た設定に切り替わると南の海のかなた、水平線ぎりぎりの位置に見えてくる。
南中時の高度が2度しかないため、藤沢から実際に肉眼で見るのはかなり難しいだろう。プラネタリウムならではの見ものとも言える。

本物の江の島の展望灯台は週末20時まで営業している。晴れていたらカノープスは見えるだろうか?実際にご覧になった方からの情報をお待ちしています。


[ご参考]

こども館ホームページ
http://www.kodomokan.fujisawa.kanagawa.jp/
現在(2009年12月12日(土)〜2010年3月14日(日))
の投影内容

・オリオン座 〜輝く星と星雲を探る〜
・今日の星空解説

五島光学 ケイロンについての情報
http://www.goto.co.jp/planetarium/h_pla_chiron.html

ほしぞら情報
http://www.nao.ac.jp/hoshizora/index.html
:国立天文台による、その月の星空情報。いま(2010年2月)表示される図では南の端(天球の一番下)にカノープスが描かれている。

江の島電鉄:江の島展望灯台
http://www.enoden.co.jp/light_house/

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 79
「2009年出会ったものたち 3.海の生き物編」
2010年2月12日

3−1.烏帽子も行灯も電気だった

9月のある日、鵠沼海岸を散策していると波打ち際がでこぼこしていた。
見れば、小さなクラゲがたくさん打ち上げられている。

     
   
 

波打ち際に並ぶクラゲ

 

地曳網にかかったものがこのあたりでまとめて網からはずされたのかもしれない。
立方クラゲの仲間、アンドンクラゲだ。

     
   
 

アンドンクラゲ
(触手がちぎれ、弱っている状態)

 

その名の示すとおり、行灯のように四角い体。元気なときは4本のピンク色の触手をたなびかせ、すいすい泳ぐ。
夏に沖縄で話題になるハブクラゲもこの仲間だ。ミズクラゲなどと違い、泳ぐのが速く、触手の毒性は強い。

海水浴での厄介者デンキクラゲ、といえばカツオノエボシが有名だが、このアンドンクラゲもデンキクラゲと呼ばれているのだそうだ。
デンキクラゲの「デンキ」は刺されると電気が走るように痛い、という意味で、電気を起こしているわけではないが、行灯(あんどん)も電化したようでなんだか面白い。


3−2.牡蠣殻の宇宙

防波堤や港では付着した牡蠣を目にすることが多い。中には外れて波打ち際に転がっているものもある。

牡蠣の殻はひだが多くて隠れ場所が多いためか、材質的に付着し易いのかいろいろな生き物が住みついていて、見ていて飽きない。
拾った牡蠣殻を海水に入れてじっと待つ。
にょろにょろしたものが出てきたり、くぼみにイソギンチャクがついていたり、フジツボがグー、パーをするように蔓脚(まんきゃく)を出したり引っ込めたり、潜んでいたヒラムシの仲間がへらへら泳ぎだしたり・・・。まるで生き物のマンションのようだ。

     
   
 

フジツボのグーとパー
(えさのプランクトンをとるための行動)

 

海水魚店(ペットショップ)では水槽のお供にとライブロックなるものを売っているが、あれのようなものか。ライブロックと比較しての長所は手軽に入手して観察できること。短所は対象が微細なこと。
小さすぎて虫眼鏡や顕微鏡がないと楽しみにくいし、これに見入っているとまわりの人は声をかけにくいようだ。
いつも木阿弥をあたたかく(遠巻きに?)見守ってくださるみなさま、ありがとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 78
「2009年出会ったものたち 2.昆虫編」
2010年2月9日

あれは初夏の午前中。ネコの額ほどの畑を見回っていると、足元からごそごそいう音が聞こえてきた。しゃがんでみたが、何もいない。
立ち上がろうとすると、またごそごそ。おや?
畑の表面には雑草対策・保温のため5月ごろから透明マルチ(ビニールシートのようなもの)をしいていたのだが、よく見るとそのマルチの一部が動いている。

     
   
 

マルチごしにうごめくもの

 

マルチの下で、ハチがもがいているのだった。
マルチを破ってやると、さっそくその穴から這い出してきた。あっさり捕獲。ハラナガツチバチのようだ。あたりにほかに穴はなし、このハチはどうやってマルチの下に入ったのだろうか?

     
   
 

土の中から出てきたハラナガツチバチ

 

ツチバチの仲間は、親バチが土の中にいるコガネムシの幼虫に卵を産み付けるのだという(参考資料)。
えさは一匹で足りるのだろうか?それとも土の中に巣があってそこにはえさとなる幼虫が何匹も詰め込まれているのだろうか?あるいは、一匹目を食べ終わったハチの幼虫が土の中で次の獲物を探しまわるのだろうか。そのあたりの事情を知りたく思うが、まだ適切な情報に出会えていない。
いずれにせよ、このハチは地中で大人になり、この日初めて外に出てきたのだろう。

益虫・害虫という言葉には人間の勝手な思惑がこめられているが・・
コガネムシの幼虫を食べてくれるとあれば、家庭菜園の心強い味方だ。歓迎しよう。

成虫の誕生を目の当たりにできてうれしかった。

     
   
 

長久保公園のコスモスにやってきたところ

 

[参考資料]
「身近なエビ・カニ・クモ・昆虫のなかまたち −藤沢の自然3−」
藤沢市教育文化センター 1999年

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 77
「2009年出会ったものたち 1.植物編」
2010年2月6日

例によって、昨年出会ったもののうち、コラムに挙げなかったものを紹介します。まずは植物編。

2009年に植えたジャガイモはホッカイコガネ。
ホッカイコガネは実(地下の根茎ではなく、花が咲いた後に地上にできるほう)の歩留まりがよく、緑の実が目を楽しませてくれた。

     
   
 

ホッカイコガネの花

 
     
   
 

ホッカイコガネの実

 

さすがナス科の仲間、ミニトマトそっくり。おなじくナス科のほおずきはこのがくの部分が巨大化して実をすっぽり覆っている。トマトはむろん食べられるし、ほおずきの仲間にフルーツホオズキという食用品種もある。ホッカイコガネの実も食べられるそうだが(下記参考資料による)、勇気が出なくて今回はパス。緑のジャガイモ、と連想するとどうも口にできなかった。

ジャガイモに光が当たると生成されるアルカロイドの一種、ソラニンは一定量以上摂取すると腹痛などの症状を起こすという。ジャガイモの芽は調理時によく取るように、とか、日に当たって緑になった部分は食べちゃだめ、というのはそのためだ。

緑のトマトを食べても問題ない(アメリカ南部にはFried Green Tomato料理が各種あるそうだ)が、ジャガイモの実とトマト、それに緑になったジャガイモ、これらはどこが同じでどこが違うのだろう。人間と植物、食べるものと食べられるものとのかけひきは奥が深い。

     
   
 

ホッカイコガネの実の断面図

 

[参考資料]
『ゲッチョ先生の野菜探検記』 盛口 満著 木魂社 2009年
:ナスマニア必見。この本によれば、ホッカイコガネの実は食べられるらしい。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 77
「おじいちゃん復活希望」
2010年2月3日

[おことわり] 以下の内容は喫煙を奨励するものではありません。

先日残念なニュースを聞いた。
子ども向け月刊誌のある号が書店から回収になったのだ。

福音館書店「たくさんのふしぎ」2010年2月号
「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」
http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=20909

お話の中で、江戸時代について語る語り手のおじいさんが、ちょくちょくパイプを使っており、絵本の中の聞き手のこどもに受動喫煙を強いているので、不適切だという指摘があったらしい。

わたしは理解に苦しんだ。
「たばこは健康によくない」という話なら理解できる。だが絵本の中のこどもが受動喫煙を強いられているという点がよくわからなかった。

で、早速読んでみた。
このおじいちゃんは発明家で面白いものをつぎつぎに作っては孫に見せている。たしかにパイプを手放せないようだ。

また、お話の中で
「(酒手は)大好物のたばこ代につかわせていただきやす。」 や
「(ご先祖様も、おじいちゃんも血がつながっているだけあって)たばこ好きだもんね。」
などという喫煙派のセリフがあったので、そのあたりたばこ反対の人を刺激したのだろうな、とはおもう。

また、江戸時代から現代につながる嗜好品としてたばこを使ったのだろうとは思うがだとしたら 時代考証は「たばこと塩の博物館」でなく「江戸東京博物館」ですればよかったのに、という気がしなくもない。

でも内容的には版画のような絵で江戸の暮らしを説明していて、とても味のある絵本だとおもった。

     
   
 

これがそのおじいちゃん

 

タバコを吸うことがとにかくいけない、というのなら
たとえば、志ん生の落語。
長屋のご隠居がキセルを使う場面が出てきたらカットすべきなのだろうか?

名探偵シャーロック・ホームズ。彼はパイプを使うし、当時はトレンディだった麻薬にも手を染めている。しかし、そのことを理由に悪書と言えるだろうか?
当時ロンドンにはアヘン窟があったのだな、そういえばアヘン戦争は1840年ごろか、とか
葉巻や紙巻タバコやかぎタバコなど、階級によってタバコの種類が変わるのだな、とかそこから得られる当時の情報は多い。

茶道でも、たばこ盆が出される。実際にタバコを吸うことはめったにないようだが、おくつろぎくださいという意味合いがこめられているそうだ。

それらまで否定しようというのだろうか?表現をここまで縛る必要はあるだろうか?

「それなら、うちの子がその本読んでタバコ吸う様になったらどうしてくれるの?」

どうしましょう。
「お子さんのためを思うなら、タバコの害をきちんと伝えた上で、こういう道具(キセルやパイプのこと)でタバコを呑む人もいるんだねえ、と教えてやってくださいませんか」
文学を愛するものとして、どうかお願いいたします。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 75
「ジャイアンの隠し味」
2009年12月22日

八兵衛「いよいよ今年も終わりだねえ。その前に今日はクリスマス、
    『ディナー』なんてあたしゃ何年ぶりだか」

八兵衛さん、今日は木阿弥さんちに呼ばれてます。
お茶で酔ったのか既に顔も赤く、上機嫌です。

八兵衛「今年、木阿弥さんは中国に行ったよね。現地で見そびれたも
    のってあったのかい」
木阿弥「そうだねえ、食材市場に行きたかったなあ。特に昆虫類や
    冬虫夏草を見てみたかった」

木阿弥さんはなにやらぐつぐつ大鍋で煮ています。
ときどき調味料をぱらり

八兵衛「外国では虫を食べるのかい?」
木阿弥「日本でもイナゴだの、ハチの子だのセミの子だの食べるだろ」
八兵衛「イナゴやハチの子は知ってるけど、セミの子は知らないよ」
木阿弥「ファーブル昆虫記に出てたよ」
八兵衛「そりゃフランスのファーブルさんの話だろ」
木阿弥「フランスのファーブルさんもだけど、日本人もだよ。果樹園で
    セミが羽化しようと木に登る、そのときに木の幹にネズミ返し
    ならぬセミの子返しを設置して、羽化直前のセミの子を集める
    んだそうだ。で、それを唐揚げにして食べるんだって。
    おいしいらしいよ。※1」

     
   
 

セミの幼虫を集める装置
(『ファーブル昆虫記3 セミの歌のひみつ』より)

 

※1:『ファーブル昆虫記3 セミの歌のひみつ』 奥本大三郎編・訳 集英社 より。ファーブル昆虫記をただ翻訳したものではなく、その後の研究や日本での状況、氏の見解などがつけ加えられていて、日本ならではの昆虫記になっている。

八兵衛「セミって、あのセミだよね?セミエビってのもいたけど、
    虫の方なんだよね?」
木阿弥「昆虫類も甲殻類も同じ節足動物なんだから、エビカニみたいな
    味がしても不思議じゃないよね。」
八兵衛「ひとくくりにするには大きすぎやしないかい?魚も鳥も人間も
    脊椎動物だけどおんなじかい?」
木阿弥「それにね、セミは抜け殻もすごいってよ。」
八兵衛「あの〜、聞いてるかい?」
木阿弥「漢方ではスジアカクマゼミの抜け殻を薬にするらしいよ。
    スジアカクマゼミといえば中国で見かけたなあ。抜け殻にも
    気づいたんだが、おしいことをした。
    セミの抜け殻といえばさ、」もう止まりません。
木阿弥「『ドラえもん』にでてくるジャイアンてすごいよねえ。
    趣味が料理なんだけど、隠し味にセミの抜け殻を使っている
    んだよ※2。あのセンス、素晴らしい! エビカニの殻から
    だっていい出汁出るじゃないか。セミの抜け殻からうまみ
    成分が出たっていいだろう。」

※2:『ドラえもん』41巻「恐怖のディナーショー」より。
当のジャイアンはそのシチューを味見して倒れたらしい。

八兵衛「まあ、百歩譲ってセミの幼虫ってやつはエビに似てなくも
    ないけど・・・」
木阿弥「節足動物で陸にも海にも似た姿といえば、新江の島水族館でも
    展示されているダイオウグソクムシ。ダンゴムシそっくり。
    巨大なだけ。あれ、いい出汁取れるかなあ。」

     
   
 

 

 
   
 

ダイオウグソクムシ(大王具足虫)、
後姿がイセエビ似? 体長30センチあまり。

 

八兵衛「あのね、木阿弥さん。なんだか話の方向が心配なんだけどね、
    そのシチューみたいなの、ほんとに食べれるのかい?」
木阿弥「ブイヤベースといっとくれ。魚介類の出汁がきいてて、
    それはそれはうまいはずだ。」
八兵衛「あのさ、それでさ、まさかそこに変なもの入れてないよね。
    ダンゴムシとか、セミの抜け殻とかさ」
木阿弥「ダンゴムシ?セミの抜け殻??入ってるわけないだろう。
    馬鹿言っちゃ困るよ。」
八兵衛「ならいいけど・・・」
木阿弥「時期はずれだからね。」

すまして味見する木阿弥でございました。
Happy holidays!

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 74
「かぐや姫の謎」
2009年12月20日

木阿弥さんと八兵衛さん、今日はこたつを囲んでお茶をすすっています。お茶菓子の江ノ電もなかが一両また一両と減っていきます。

八兵衛(以下「八」)「木阿弥さん、このところ昔話ばかり読んでるんだって?」
木阿弥(以下「木」)「昔の知恵が詰まってるからね、大人が読んでも面白いよ。」
八「お薦めは?」
木「遠くの山がきれいに見える今の季節、竹取物語かね。」
八「なんで山でかぐや姫?まあいいや。かぐや姫といえば、ずいぶん不思議な話だったなあ。たとえばさ、」

八「無理難題を突きつけられた求婚者たちはかわいそうだったなあ。あの時代に、親でもなく女性の方から条件をつけるって珍しい。」
木「そこはかぐや姫だから。」

八「求婚者敗退の後に帝が出てきたら今度は手紙のやりとりなんかしちゃって、さっきまでの条件はどこに行ったんだ!って言ってやりたかった。」
木「帝とはそういうものだから。」

八「なんだか納得してるねえ。でもあんなにかぐや姫を気にかけていた帝は、月からの迎えが来て姫が去っていくとき屋敷には来てなかったみたいだね。後から『結局だめでした』、って部下の報告を聞いてるだけなんだもんな。」
木「それも、帝だから。」

八「なんでそうやって納得するかねえ。かぐや姫ってつっこみどころ満載なのに。ほかにも帝に初めて出会ったときだったな、影のようになって姿を消すなんて離れ業をやってたぞ。」
木「だってさ、相手は月の人だろ。地球の常識は通用しない。それに帝が月からの使者と大立ち回りでもして話をこじらせてたら、宇宙戦争に発展してたかもしれない。」

八「じゃあ、木阿弥さんが興味深いと思ったのはいったいどこなんだい」
木「最後に出てくる富士山の説明のとこ。」
八「ふじさん?」

     
   
 

 

 

木「かぐや姫が月に帰ったあと、帝は姫がおいていった不老不死の薬を国で一番高い山の上で燃やさせた。そのためその山は不死山、富士山と呼ばれるようになった。また、その煙はいまでも立ち上っている、ということで話は終わっている。」
八「だから?」
木「つまり、この話が成立したころは、富士山からは煙がたなびいているのが普通だったってことだ。」
八「いまはそんなことないねえ。でもそうか、富士山は生きてるんだものなあ。噴火してたころもあったんだね。」
木「ね、昔話も歴史の証人になってて面白いだろ。」
というわけで、日本文学にしるされた、富士山の噴火についてお知りになりたいなら、この一冊がお薦めです。富士山の煙の悩みに、よく効きます。

[参考文献]
『富士山の噴火 〜万葉集から現代まで〜』 つじ よしのぶ著 築地書館 1992

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 73
「色鮮やかな、アブラムシ」
2009年11月24日

秋といえば紅葉。まるで色づいた葉のように鮮やかな・・・アブラムシを見つけた。

     
   
 

キョウチクトウアブラムシ(オレンジ色)と
クサカゲロウの卵

 

名前のとおりキョウチクトウにつくそうだが、これがついていたのはフウセントウワタ。
フウセントウワタはキョウチクトウと遠い親戚なのだという。キョウチクトウもフウセントウワタも汁に毒性があるそうだが、このアブラムシにとっては問題ないらしい。
近くにクサカゲロウの卵、いわゆる「優曇華(うどんげ)の花」があった。糸の先に白く細長い卵がついたような形が独特だ。

     
   
 

拡大図

 

母のクサカゲロウが職住接近ならぬ食住接近を期待してここに生みつけたのだろう。
クサカゲロウやテントウムシといった、このアブラムシを食べる天敵は毒の影響を受けるのだろうか? これまた知りたい謎の一つ。

     
   
 

クサカゲロウ(成虫)

 

秋の野原ではこんなものを見つけた。

     
   
 

セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ(赤)
とそれを食べているテントウムシ

 

その名の示すとおり、セイタカアワダチソウにつく、ひげが長い アブラムシ。資料(後述)によれば、近年アメリカからやってきた外来種なのだという。

いままで黄緑や黒系統のアブラムシは見かけていたが、黄色や赤のもいたとは気がつかなかった。
こんなに目だってしまっていいのだろうか? 数で勝負ということだろうか? それとも原産地での食草にあった色の体なのだろうか? そもそもテントウムシは視覚でアブラムシを探しているのだろうか? 疑問は尽きない。

[参考資料]

「アブラムシ入門図鑑」 松本嘉幸 著 全国農村教育協会 2008年
:入門図鑑といいつつ、南関東に生息するアブラムシ230種を網羅。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 72
「2009湘南国際マラソン」
2009年11月17日

2009年11月8日。晴天の中、今年も湘南国際マラソンの号砲が鳴った。
うちフルマラソンは出走数 13541人、完走者数11730人、完走率は86.60%。
ちなみに前回(第三回)は出走者数 10617人、完走者数9710人、
完走率91.5%。
参加者は着実に増えている。

     
   
  往路、復路の選手の行きかう
134号線 鵠沼橋付近。
 

例によって、フルマラソンに出た知人(以下「知」と略)に終了後インタビュー。「お疲れ様でした。」

知「今回もたくさんのスタッフやボランティアに支えられた大会でした。  運営してくださった方々に感謝しています。」
木「昨年言ってらしたような問題は、今年はどうでしたか。」
知「確実によくなって来ていると思います。例えば・・」

・受付が当日になった(前回までは前日のみ)
 → 遠方からの参加者が参加しやすくなったのでは。
・スタート地点がゴールに近くなった(前回までは遠かった)
 → ゴールした後で荷物を回収しやすくなったのでは
  (知人は手ぶらで行って、荷物を預けなかったらしい)
・西湘バイパス発着ということで国道を通らなくなった
 → コースの高低差も小さくなった。
・距離表示が1キロおきになった(前回は5キロおき)
 → ペースが掴みやすくなった。

木「完走率が去年に比べ、少し下がったようですが?」
知「気温も関係しているんじゃないでしょうか。前回は雨交じりで
  寒いくらいでしたが、今年は昼には20度を越えました。
  走るとどうしても暑くなりますから、気温がある程度低いほうが
  いいようです。」

     
   
  もうすぐフルマラソン折り返し  

知「ところで応援側としてはどうですか、藤沢で見るというのは。」
木「スタートゴールは見られなくて残念ですが、そのかわり短い時間の
  間に2度応援することができるんですよ。往路を見て、歩道橋を
  渡れば復路ですから。見送ったら後は水族館を見たり、江の島を
  観光するのもいいんじゃないでしょうか。とはいえ、個人的には、
  また藤沢発着のマラソンも見たいと思っています。」

木「この大会に関連して前日7日に行われた湘南国際マラソンウォーキン
  グ大会では藤沢もゴールの1つだったようです。正確には大磯、
  平塚、茅ヶ崎のいずれかをスタート、海沿いに東に進んで平塚、
  茅ヶ崎、江の島いずれかにゴール。自分に合った距離を選んで
  参加するというものでした。」
知「何年かして走るのがきつくなったら、ウォーキングに参加して
  みようかな。」

     
   
  フルマラソン参加賞のTシャツと、
完走賞の金メダル
 

[ご参考] 湘南国際マラソン 大会ホームページ
     http://www.shonan-kokusai.jp/

ウォーキング大会についての情報も載っています。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 71
「カエデかモミジか」
2009年11月14日

木阿弥さんと八兵衛さん、今日は仲よく長久保公園を散歩中。

木阿弥 「風がここちよいねえ。」
八兵衛 「あのカエデもいいねえ、まだ色づいてないけど」
木阿弥 「あのモミジもなかなか・・・」

しばし沈黙。二人が見ているのは同じ枝先でありました。

     
   
  カエデか?モミジか?  


「え、ありゃモミジだよ。」
「カエデだろう。」
「モミジ!」
「カエデ!」

木阿弥 「カエデってのはあれだろ、カナダの国旗の真中にあるやつだろ。
    メープルシロップの・・・サトウカエデ。赤ちゃんの手みたい
    な形のはモミジだ、カエデじゃない。」
八兵衛 「じゃ、モミジを漢字で書いてみろ。『紅葉』と書くじゃないか。
    葉っぱが赤くなきゃモミジじゃないよ。」

なごやかだった散歩が、なにやら険悪な雰囲気になって参りました。

「よし、勝負だ!」
「よしきた、負けるもんか。」

長久保公園には植物分野に特化した図書室があります。部屋に置いてある用紙に来場方法(自動車・自転車・バス・徒歩など)や年齢層、性別、市内在住か否かといった簡単な事項を書くだけで、どなたでも利用できます。
ここで資料にあたり、さらに家でネットを使い情報を集めていくと、混乱が生じる原因がわかってきました。


[語源] 広辞苑によると

モミジ:「紅葉(もみ)づ」という言葉から来た。古くは秋に色づく
     葉を持つ植物全般を指すらしい。
カエデ:「カエル手」から来た。カエルのように水かきのある形、
    ということであまり切れ込みの深くないものを指すらしい。


[植物学では]

・モミジもカエデもすべてカエデ科カエデ属。
 モミジ科というものはない。
・カエデ科の種類は多く、切れ込みがまったくない
 マルバカエデなどといった種類もある。

というわけで、今回の二人の勝負は引き分け。
お後がよろしいようで・・。

     
   
  モミジでもあり、カエデでもある  


[おまけクイズ] これは何の葉でしょうか?
(答えは写真の下の部分を反転させてみてください)

     
   
  答え:ユリノキ(モクレン科)  
     
   
  答え:モミジバフウ(紅葉葉楓、マンサク科)  


[参考資料]
「NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 カエデ、モミジ」
川原田邦彦 著 日本放送出版協会 発行

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 70
「クラゲの骨?」
2009年11月9日

クラゲには骨がない。
日本の昔話によれば、クラゲはサルの生き胆を取る役目に失敗して海の仲間から袋叩きにあい、骨なしになったのだという。

また枕草子98段「中納言まゐりたまひて」で、扇子の骨にするのに、大変珍しい素材を手に入れた、と自慢する中納言隆家(たかいえ)に向かい清少納言が「さては扇のにはあらで、くらげのななり(そんなに珍しいとおっしゃるなら、扇の骨ではなくてクラゲの骨でしょうよ)」と言ってやりこめた、という箇所がある。
ここでも実際には存在しないもの、のたとえとして「クラゲの骨」が使われている。

クラゲはぐにゃぐにゃで当たり前・・・
だとしたら、これはなんだろう?

     
   
  カツオノカンムリ  

これはクラゲの一種、カツオノカンムリ。薄青く半透明な姿はカツオノエボシにも似ている。年輪模様のあるうろこ状の部分で波間に浮かび、ヨットの帆のような部分に風を受けて移動していくという。

     
   
  カツオノカンムリ・・・の骨?  

この半透明な骨のようなものはキチン質(キチンとキトサン)でできているらしい。脊椎動物ではないから、背骨と呼ぶのもおかしい。殻でもない。スルメイカなどの甲に近いものか。
ときおり湘南海岸にも打ち寄せられる。清少納言がこれを見たら何と言っただろうか。

[参考資料]
『日本昔話百選』 稲田浩二編著 稲田和子編著 三省堂 1986年 より、「猿の生き胆」
『新編日本古典文学全集 18 枕草子』 清少納言著 松尾聡校注・訳 永井和子校注・訳 小学館
『青いクラゲを追いかけて』 盛口 満著 講談社 2004

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 69
「本でまつりを盛り上げてみませんか」
2009年10月26日

みなさん、家に本はどのくらいありますか。増えすぎた本はどうなさってますか。新しく本棚を取り付けて入れるもよし、処分するとなると自治体の廃品回収に出したり、人に譲ったり、古書店に売ったりするほかに図書館に寄贈するという方法もありますね。
いま(2009年10月)、鵠沼公民館のロビーで古本の寄付をつのっています。
[期間] 10月30日まで
[時間] 9時半から12時 と 午後1時から5時まで。
ただし雑誌と百科事典は受け付けられないそうです。

     
   
  この看板が目印です  

11月、藤沢市ではあちこちの公民館で公民館まつりが行われます。鵠沼公民館のまつりの目玉の一つが古本市。売り物の本は市民のみなさまが無償で寄贈してくださったものです。
毎年1万2千冊ほどの本が集まり、約半数が売れて売り上げは公民館まつりの運営に使われるそうです。鵠沼海岸はお子さんのいる世帯が多いせいか、こども向けの絵本や漫画が売れ筋だとか。
ご自宅に眠っている本はありませんか。ぜひ古本のリサイクルにいらしてみてください。そして、当日の古本市にももちろんどうぞ。みんなで地域のまつりを盛り上げましょう。

     
   
  リサイクルされる本たち  

なお古本市のお手伝いをしてくださっている鵠沼探求クラブの方々、
お忙しい中お話をありがとうございました。

[ご参考] 第33回 鵠沼地区 公民館まつり(平成21年度)
11月7日(土) 午前10時〜午後4時
11月8日(日) 午前10時〜午後3時
会場は鵠沼公民館(小田急線 鵠沼海岸駅徒歩2分)です。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 68
「藤沢の海辺の烏帽子たち」
2009年9月24日

烏帽子(えぼし)岩、といえば茅ヶ崎。サザンの歌を思い出される方も多いと思います。江の島からだと、沖に小さく見えますね。
ところで藤沢の海辺にも烏帽子が数点。見つけやすい順にご紹介します。

まずは、これ。砂浜沿いの遊歩道(サイクリングロード)にある烏帽子・・・型の杭です。

     
   
  烏帽子型の杭(反射板つき)  

茅ヶ崎市柳島海岸まで続く遊歩道沿いにあるので、烏帽子岩をかたどったものだと思いますが、あるいは波をモチーフにしたものかもしれません。
反射板がワンポイントです。夜間ここを通る人がぶつからないようにとの配慮でしょう。でも反射板であって発光するわけではないので、ライトを持っていないジョギングの方は気づかずぶつかってしまいそう。上が白く塗ってはありますが、ご注意ください。

次はこれ。おなじみカツオノエボシ。クラゲの仲間です。

     
   
  カツオノエボシ  

刺された時の痛さからデンキクラゲの異名があります。電気を起こすわけではありません。浜に吹き寄せられると、青みがかった透明のビニール製の餃子のよう。大きさは長径5センチあまり。下に垂れ下がる青いバネ状の触手には毒性の強い刺胞があり、触れるとみみず腫れになり痛むそうです。
ちょっとつまみたくなる大きさですが、触らないほうがいいでしょう。

最後はこれ、エボシガイ。

     
   
  エボシガイ(2007/05/13)  

波打ち際の漂着物についていることがあります。以前は新江の島水族館のタカアシガニにもついているのを見ることができましたが、今は見当たらないようです。展示個体が変わったのか、カニが脱皮したときに殻と運命をともにしたのかもしれません。
貝のような部分から足のような管が出ている様子は、かのモースが江の島で研究したというシャミセンガイに似ています。

     
   
  江の島にある、シャミセンガイのタイル  

ちなみにエボシガイは甲殻類(エビやカニの仲間)、シャミセンガイは腕足類。どちらも名前に「カイ」がつくものの、貝の仲間ではないそうです。
以上、藤沢の海辺でも見られる、烏帽子たちのご紹介でした。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 67
「その後のミニ蓮池」
2009年9月14日

ミニ蓮池を設置して1年あまり。今年はいつにもまして庭でトンボを見かける。シオカラトンボ、ムギワラトンボ、イトトンボ。小さいながらも水辺があることにちゃんと気づいているようだ。

夏場は水面にアオウキクサがはびこるのでせっせと除去していたが、ふと思いついて捨てる前のアオウキクサを水にはなして観察してみると、細い体をアオウキクサの根の林の間に隠し、ゆらゆらしている2センチほどの生き物がいた。

     
   
     

ときおり体をにょろにょろとくねらせて泳ぐ様子はまるでドジョウのよう。イトトンボのヤゴだ。

水底で泥に隠れて餌を狙うヤゴたちもいた。
ときどきジェット噴射でぴゅっと進み、なにか食べている。

     
   
     

こうして昨年生まれた藤沢メダカの稚魚は全滅してしまったらしい(ごめんなさい)。屋外でメダカを保護しつつ飼うにはフタが必要だったようだ。


さて、鵠沼藤が谷にある本物の蓮池では、いままで北西側に群生していたヨシが刈り取られている。昨年にひきつづきまたも増えたアゾラ(水面を覆うシダ類)対策のためか、あるいは消火器が投げ込まれるなどの事件があったそうなので、その対応の一環なのだろうか。
蓮池の動植物を守るための措置だろうとは思うものの、いままであそこで産卵・羽化していたトンボはどうしているか、少し気になった。

     
   
  蓮池・ギンヤンマの産卵(2008/07/17)  
     
   
  蓮池・トンボの羽化 (2009/04/16)  
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 66
「ひょうたんカーテン計画」
2009年8月27日

今年、藤沢市役所では緑のカーテンを整備している。本館脇の壁面にはゴーヤとセイヨウアサガオが元気良く伸びていた。

     
   
  市役所の緑のカーテン  

藤沢市 「緑のカーテン」の取り組みについて
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/koen/page100112.shtml

我が家でも数年前から南側の窓の外にあさがおネットを張っている。緑のカーテンをやってみたいがためだ。毎年つるものを試しているが、成果はいまひとつ。
インゲン、ニガウリ、キュウリなど、どれも実の収穫まではこぎつけるが、肝心の緑のカーテンの役目は果たしてくれない。
植えつけが早すぎるのか、土作りが不十分で植物の体力が続かないのか。水を切らすのが悪いのか、それとも大雨が続くと根ぐされしてしまうのか。恥ずかしながら思い当たることはたくさんある。
マメ類、ウリ類は7月の最初ごろに終わってしまい、涼が欲しい真夏には枯葉ばかり。

今年は千成ヒョウタンに挑戦したのだが、これももう枯れてしまった。いくつか実がなり、目を楽しませてくれたのがせめてもの救い。

     
   
  千成ヒョウタン  

本(後述[参考資料])によれば、収穫したひょうたんは水につけ、腐らせて表皮や中身をとりのぞくのが一般的らしい。しかしその過程で出る腐った匂いはそれはそれはひどいものだという。悪臭と聞いて恐れをなした木阿弥は、収穫したひょうたんを煮てしまうことにした。トウガンやユウガオ同様、煮れば実が柔らかくなるはずだとふんだのと、千成は実がさほど大きくない品種で手持ちの鍋にも入るからだ。大事な実を使って実験開始。

最初にひょうたんの口に穴をあけ、出せるだけの種を出してしまう。
それから鍋にひょうたんと水、それにおまじないに酸素系漂白剤を入れ落し蓋をして煮ること20分ほど。取り出して逆さにして振ってみると、どろどろになった中身が出てくる。皮をはがしながら洗い、一週間ほど干した。
腐らせなかったので匂いはまったくしなかったが、ひょうたんが未熟で薄かったのだろうか、干している最中にシワが出たりひびが入ったりしたものもあった。もう株が枯れてしまったので未熟なのはどうしようもない。残りの実はなにもせず自然乾燥させることにした。

     
   
  煮て、洗って、干したひょうたん  

ひょうたんの収穫も一段落し、閑散としたあさがおネットでは、こんなものが見つかった。直径2センチほど。枯れた葉とそっくりな色合いの、乾いたどろのかたまり。
まるでヒョウタンのような、とっくり型。以前から見たいと思っていた、トックリバチの巣だ。

     
   
  トックリバチの巣(産卵前。「新築未入居」?)  

今年のひょうたんカーテン計画は失敗したが、これを見つけることができてうれしかった。

     
   
  トックリバチの巣(巣立った後。「空家」?)  

[参考資料] ヒョウタンの本
「ひょうたん・へちま 栽培から加工まで」 森 義夫 著 家の光協会
「これからはひょうたんがおもしろい」 中村 賀昭 著 ハート出版

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 65
「皇大神宮の夏祭り」
2009年8月24日

8月17日。毎年この日は鵠沼神明にある皇大神宮のお祭りだ。半日で終わることから「いっとき祭り」「ばか祭り」の異名を持つという。

藤沢駅から東海道線の線路沿いに西へ。
引地川を渡れば湘南モールフィルだが、そこまではいかない。
日本精工藤沢工場を過ぎ、最初の信号を右折して少し進むともうにぎやかなお囃子が聞こえてくる。
あとは音と人の流れを頼りに進むと皇大神宮はすぐそこだ。
大きなのぼりが何本も並び、お祭りの場所を教えてくれる。

     
   
  鳥居からずらりと並ぶのぼり。  

祭りでは氏子町内会が100年ほど前に製作した9基の人形山車が引き出され、にぎやかなお囃子が披露される。
これらの山車は藤沢市の有形民俗文化財であり、「鵠沼皇太神宮の風流山車」はかながわの民俗芸能50選になっている。

     
   
  右奥から順に宮前の那須与一(馬に乗っている)、上村の源頼朝、清水の神武天皇(ヤタガラスを
連れている)、宿庭の源義経、苅田の徳川家康。
 
     
   
  左奥から順に大東の楠木正成、
仲東の浦島太郎(釣竿と玉手箱を持っている)、
原の日本武尊、堀川の仁徳天皇。
 

鵠沼公民館にこの人形山車の小型模型がある。あれでなんとなく分かった気になっていた。が、実際見ると迫力のあること。まず人形が大きい。

     
   
  山車の屋根にいるひよっとこさんは人間。  

さらに、近寄って見上げてみると、人形がむんと見下ろしてきているのに気がついた。そう、これらの人形は人が見上げることを想定して作られているのだ。

     
   
  原の日本武尊  

百聞は一見にしかず。ぜひお祭りに足を運んでみてください。毎年8月17日の午後の「いっとき」ですのでご注意を。

[ご参考]
・皇大神宮の夏祭りについて
2007年8月25日号 広報ふじさわ…市長対談・市民の広場夏祭り
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/khf070825/taidan01.html

・皇大神宮を含むハイキングコース、歴史的背景について
藤沢市観光課・社団法人藤沢市観光協会 いつでもおいでよ!
藤沢市・湘南江の島ホーム > 観光情報 > 観る・遊ぶ・学ぶ
> 文化財ハイキング > 烏森皇大神宮コース

http://www.fujisawa-kanko.jp/spot/hiking/hiking07.html

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 63
「木阿弥、中国へ (4)再び上海、そして帰国」
2009年8月18日

7月23日
なんとか皆既日食も見ることができ、杭州から上海へ戻った。
帰国まで一日ちょっと。せっせと町を歩き、日本と違うところを見つけて楽しんだ。

[電動自転車が多い]
中国では自転車の集団が見られるかと思っていたら、時代は変わっていた。バイクにペダルがついたような形の電動自転車が目立つ。電動のためエンジン音なしで近づいてくる。ぼんやり歩いているとぶつかってしまいそうだ。

     
   
  自転車専用信号機  

(ご参考)
レコードチャイナ 「自転車王国」は今や「電動自転車王国」?世界
最大の市場規模に―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=32446

西湖のほとりには貸し自転車が並んでいたが、これはさすがに普通の自転車だった。

     
   
  セルフ貸し自転車  

[お茶の淹れ方]
中国茶には日本でもおなじみのウーロン茶やジャスミン茶のように急須に茶葉を入れて淹れるもののほかに、湯のみに直接茶葉を入れ、そこにお湯を注いで淹れるものもあるらしい。杭州でお茶を頼むとこのタイプが多かった。茶柱がたくさん立ちそうだ。
ホテルの部屋に置かれていたお茶も上海ではティーバッグだったが、杭州ではざらざらの茶葉のままだった。

     
   
  西湖龍井茶。茶葉をよけながら飲む。  

[言葉の壁は]
今回の旅では漢字に助けられた。看板がなんとなく読めたり、筆談で意志を表現できるのはありがたい。反面、なまじ日本語での読みが念頭にあるため、固有名詞など発音になってしまうとお手上げのものが多かった。
筆談といえば、漢字圏以外の人とも有効だった。帰りの特急内でヨーロッパからの旅行者と話をしたが、発音でわかりあえないときはつづりを書いて見せ合った。世界30カ国以上を旅していると言っていた。「ロシアで見た皆既日食のときはメルクリが見えた」というのは水星Mercuryだったようだ。今回は雲の隙間からの観察だったので他の星は見えなかった。筆談ではないが、旅行者同士「こんなものを見たよ」とデジカメの画面を見せ合う「デジカメ談」もした。まさに一目瞭然。

7月24日
いよいよ帰国の日。朝食はホテルの近くの食堂で調達した。
焼きショウロンポーと訳される「生煎」。4個で4元(70円弱)。あちこちで見かけたので人気の軽食なのかもしれない。

     
   
  生煎、もうすぐ焼き上がり  

こちらはワンタン。店ではキティちゃん柄のホーロー鍋で出されていた。これが持ち帰りとなると専用のプラケースに詰められ、上は汁が漏れないように封がされていた。熱くなければパフェかプリンのようだった。

     
   
  持ち帰り用のワンタン  

空港へ。この日乗ったタクシーは初めて3つ星ドライバーだった。
上海のタクシーは優良ドライバーに最高5つまでの星をつけて評価しているのだという。街中で拾ったタクシーではほとんど星にお目にかからなかった。

[タクシーは便利]
日本と比較すると格段に安いこともあり、今回は大変重宝した。
・昼や夕方から夜にかけての食事時はつかまえにくい。
・向こうから声をかけてきた場合は白タクかも知れず、乗らないほうが無難。

とのことだったが、それ以外では料金もメーターどおりで分かりやすく利用しやすかった。

場所の指定は目的地がどの通りと通りの交差点に近いかを漢字で書いて渡せばまず間違いなく通じるのだが、2010年の上海万博を見越してか、車内にはこのような案内板も。

     
   
  「運転手と言葉が通じなかったら、
相談無料の上海コールセンター962288まで
お電話ください。」とある。
 

実際かけてみると、中国語、英語のアナウンスに続いて日本語での案内があり、まもなく日本語を話すオペレータに通じた。まるで通訳がついているようなものだ。あとは、手助けを必要とする旅行者が現地対応の携帯を持っているかだが、どうだろうか。

[帰国して感じたこと]
同行者は成田につくやいなや、空港内の水飲み場でのどをうるおしていた。「水が飲めるのがこんなにありがたいことと思わなかった。」
案内板のひらがな・カタカナが懐かしい。
そして、「どうぞ・・・」「あ、どうも」
次の人のために開いた戸を押さえたり、笑顔で会釈したりという日常の何気ないやりとり、しぐさ。これで帰国したことを実感した。

普段、あたりまえすぎて気づかないことに旅は気づかせてくれる。元来出不精な木阿弥を海外まで引っ張っていってくれた家人に、この場を借りて感謝いたします。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 62
「木阿弥、中国へ (3)皆既日食」
2009年8月6日

7月22日
皆既日食当日。朝起きて窓の外を見ると、どんよりとした厚い雲がかかっていた。気を取り直して前日に目星をつけておいた西湖のほとり、白堤の西の端を目指す。タクシーで浙江省博物館前へ。
途中、あまりの混雑にびっくりした。人がバイクが自転車が、もちろん車もあふれている。

     
   
  西湖十景の一つ、断橋残雪付近の混雑。  

道路状況に関係なく、「ともかくわたしは前に進みたい」という意志を示すクラクションがあちこちでなりひびき、ごったがえしていた。
前日までと違い警官の姿も目立つ。車道にも、歩道にも、湖の上にも(もちろんボートに乗って)。人が集中して事故が起きないようにという配慮だろうか。

8時45分(以下すべて現地時間。日本時間は+1時間)、観測予定地に到着。幸いなことにこのあたりは空いていた。西湖を前に、地べたに座って時を待つ。
ときおり厚い雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせる。雲が適度に厚いと天然のフィルターとなって、肉眼で欠けた太陽を見ることも出来た。

     
   
  雲ごしに白く見える太陽(8時52分)  

太陽が雲から出たときは減光のため日食めがねをカメラのレンズの前において撮った。

     
   
  あともう少し  

あたりはだいぶ薄暗くなってきて、対岸の建物に明かりがともった。
そして9時34分、皆既。ちょうど雲がとぎれ、月に隠された太陽が、後光のさした黒い丸が現れた。
明るい間はうるさかったセミの声が、その間は止まっていたように思う。
残念ながら晴れではないので、他の星が見え出すということはなかった。
地平線はぼんやりと明るいまま。これが普通の夜とは違う。
薄暗い中、あちこちからパチパチと拍手が起こった。

     
   
  皆既中(9時37分)  

双眼鏡を通して皆既の様子を見る。太陽に双眼鏡を向けられるなんて、このときだけだ。雲のせいかコロナがいまひとつはっきりしないのが残念。5分18秒の夜。そして

     
   
  ダイヤモンドリング(9時39分)  

光が戻ってきた。
湖では思い出したように魚がぼちゃん、ぼちゃんと跳ねた。明け方か夕方と間違ったのかもしれない。
やがてセミも鳴き始めた。シャーシャーという大きな声、透明な羽に黒っぽい体でクマゼミに似ていた。そういえばこの旅行中、このセミ以外のセミの鳴き声を聞かなったように思う。

あらためて回りを見回すと、いろいろなもので太陽を眺める人たちがいた。黒っぽいプラスチック、サングラス、感光済みフィルム、すすガラス、はてはCTスキャンのフィルムだろうか、人体の一部が写っている大きなフィルム。目は大丈夫だったろうか。

皆既が終わると人々は三々五々帰途についた。我々も白提をてくてく歩いて宿まで戻った。
途中、チョウやトンボ、フクロウといった形のミニ凧を売っている人を発見。通り過ぎようかと思ったが内容的に見過ごしがたく、自分用のお土産に購入。西湖のそよ風をすいすいと飛んでいた。湘南の風でも飛んでくれるかな?

     
   
  白提のミニ凧売り  
     
   
  こんな凧を購入しました  

[ご参考]
杭州での日食に関する情報(太陽の高度、皆既のはじまり・終わりの時刻、皆既の継続時間など)は
http://xjubier.free.fr/en/site_pages/solar_eclipses/
で観測地の値を出し、用いさせていただきました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 62
「木阿弥、中国へ (2)杭州」
2009年8月4日

7月20日
上海南駅から超特急「和階号」で杭州に向かう。

     
   
  上海と杭州を結ぶ超特急、和階号(CHR)  

一等に乗ってみた(64元=960円)。列車が走り出すと、ミネラルウォーターが配布された。まわりの乗客はほとんどが外国人旅行者のようだ。
窓際には赤いハンマーが設置されている。非常時にはこれで窓を破って脱出するらしい。もしやと思って出入り口を見に行ったが、ちゃんと非常用ドアコックも存在した。ほかにも見慣れない表示が。

     
   
  乗務員に身振り手振りで聞いたところ、
身長1.5m以下は子ども料金、
1.1m以下は無料ということらしい。
地下鉄同様、運賃は身長で決まるのか。
 

一時間半で杭州に到着。中国人の知り合いに聞いたのだが、ここは「中国で住みたい町ナンバーワン」なのだそうだ。
市街地により沿うようにして周囲15kmの湖、西湖がある。ここは北宋時代に杭州の長官をつとめた詩人蘇軾が名高い美女、西施にも負けない美しさと絶賛したところだという。
とはいえ気温は41度。空気が熱でゆらめいている。美人を夢見るより先に熱射病になりそうだ。

駅から西方向にタクシーで10分ほど走り、西湖近くのホテルに到着。食事は自前なので、買ってくるか食べに行くか。荷物を置いて近所のフランス系大型スーパーへ行ってみた。品揃えが日本で見慣れたものと全く違って面白い。
果物コーナーにはドリアンをはじめ、ランプータン、マンゴスチン、ライチなど南国の果物あり、ハミ瓜をはじめとするメロンの仲間がいくつもあり、リンゴ、ナシ、ブドウも国内産から輸入品までずらり。
精肉コーナーには鶏、鴨、アヒル、豚、牛、羊などさまざまな種類、さまざまな部位の肉が並んでいる。
水鳥の水かきが並んでいたり、舌が並んでいたり。
鮮魚コーナーは西湖のほとりという場所柄か淡水魚が多く、海水魚を見慣れた目には珍しいものが多かった。スッポン、ザリガニ、テナガエビのようなもの、コイやナマズのようなもの。
お惣菜コーナーには当然ながら点心類がいろいろ。

     
   
  北京ダックのようなお惣菜
(「片」(=半分)とあるが本当に
頭もくちばしも半分に割られて入っていた)
 
     
   
 

一つ1元(15円)の港式(=香港風)点心
旅行や転居で新しい土地に行くと、土地の市場を
のぞくのが好きなのだが、
今回は時間的に市場にいけなかったため、
代わりにここで異国らしさを楽しんだ。

 

異国らしさといえば、ここで行列(の習慣)が懐かしくなった。
量り売りの果物を買うには、自分で商品を袋詰めし、売り場にいる計量係に測ってもらわなくてはならない。しかし誰も並んでいなくて、前後左右から自分の測ってもらいたいものをどさどさおいていくので「他の人が終わってから」と様子を見ていたところ、5分たっても一向にらちがあか
なかった。
結局、郷に入りては郷に従え、と前の人が計量が終わるか終わらないかのうちに強引に自分の商品をはかりに載せてしまう、という方法で値札をつけてもらうことができた。
なんというか、達成感はあったがどっと疲れた。せめて「お願いします」という意味の言葉だけでも覚えていけばよかったと思った。

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7月21日
いよいよ明日は日食。この日は観測に適した場所を探しに行った。
地図上の場所ごとに日食の見え方の予想をしめしてくれるサイト
http://xjubier.free.fr/en/site_pages/solar_eclipses/

によれば、杭州市での皆既時の太陽の高度は54度ということだった。東南側が開けていて、念のためお手洗いが近くにあるところをいくつか検討した結果西湖のほとり、白提に決定。
白堤は唐の詩人で杭州長官だった白居易が詩に詠んだところだそうだ。西湖の北側、西から東に向かって斜めに一キロほど延びた堤で、今は歩行者専用道(といっても電動バスは通る)になっている。

     
   
 

西湖、白堤から市街地を望む。

 

見れば明日の日食に備えてだろう、中国国内のテレビ局も続々と到着し、機器の設営に入っていた。この国のテレビ局が来るくらいだから、この辺りは見えるんだろう。よかったよかった。
柳のゆれる西湖のほとりをのんびり散策して帰った。

ホテルに戻るとインターネットルームは宿泊客で盛況だった。
挨拶が済むと、決まって天気の話になる。「晴れますかね?」「どうでしょうね。」「どこに行けば晴れますかね?」
天気予報はよくなかった。くもりと晴れ、昼から雷雨。
「そういえば、どこかのツアーでは川の逆流現象を見に行くといっていたように思うのですがなにかご存知ですか?」
「海寧市の銭塘川(Qiantang River)でしょう。大潮の日(つまり満月と新月の日=日食の日も)に水が川上にさかのぼっていく現象が見られるそうですよ。」
(「浙江省海?市旅游局のページ 」 中国語)を教えていただいた。
英語では「http://www.tidalbore.info/china/qiantang.html」 などに
情報があったが、英語ではtidal boreというらしい。アマゾン川のポロロッカは聞いたことがあるが、ほかの川でも起きるとは知らなかった。
海寧市はここから北東に60キロほど。いっそのこと日食はあきらめて川を見に行くか? と悩みつつ就寝。

さて、当日の天候やいかに?

[おことわり]
西湖と白堤の歴史的背景については、ガイドブック「るるぶ ’09 上海」を参考にさせていただきました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 61
「木阿弥、中国へ (1)上海」
2009年7月31日

7月18日、上海に飛んだ。成田から南西に2000キロあまり、3時間ほどで着く。一応目的は皆既日食を見ることだが、こればかりはお天道様にまかせるほかはない。観測用にはコンパクトデジカメと7倍50ミリの双眼鏡、それに日食グラスというぎりぎりの装備。さてどうなりますことやら。

空港から出ると気温は38度、湿度も高い。むっとする空気の中をかきわけているような気分だった。

上海駅の近くに泊まったが、回りには再開発まっただなかでがれきだらけの地区と、新しい高層ビルとが混在し、不思議な眺めだった。上海市では来年2010年に万博が予定されている。開発が急ピッチで進んでいるのはその影響もあるかもしれない。

     
   
  上海駅の近く。林立する新しい建物、
壊される古い建物。朝5時ごろから
屋台が出て軽食を売っていた。
 

7月19日。この日はまず地下鉄に乗った。切符売り場には列というものが存在せず混沌としていたが、これも異文化らしくて興味深い。行き先と人数を書いた紙を係員に見せてなんとか窓口で切符を購入。

地下鉄では身長130センチ以下の人は子ども料金のようだった。日本のように、小学生以下というわけではないらしい。それはそれで、分かりやす
い。

     
   
  地下鉄上海駅のホームにて  

地下鉄は新しいのか非常に整備されている印象を受けた。また日本の最近の車両と同様、ドア付近に現在の走行場所を示す図があったため、迷わず目的地で降りることが出来た。

地上に出ると太陽がぎらぎらと照りつけていた。暑くて暑くて、何度も水を買う。体がこんなに水を欲しがるとは。500mlのペットボトルがたちまち空になる。

暑いが、初めての異国の町は見るものみな珍しく、歩みは遅くなりがち。

     
   
  さすが竹の国、足場も竹。  
     
   
  ポストは緑。  
     
   
  山のような生地から次々に作られる小龍包。  
     
   
  ここは点心12元(約180円)均一。
白い急須のようなものは
お茶ではなく黒酢入れ。
 

しばらく歩いた後、一休みして夜は上海雑技団(サーカス)を見に行った。最後を飾ったのはバイク集団。狭い球体の内部を文字通り縦横無尽に走り回り、会場を沸かせた。いつ誰がこんな芸を考え付いたのか知らないが、公道で暴走行為をする人たちに見せてやれたらと思う。
同じ命をかけ、スリルを追うのであれば社会的に認められる方向で実現できたらと思うのだが・・・。

     
   
  上海雑技団の舞台。
あの球体の中を何台ものオートバイが
縦横無尽に走る。
 

((2)杭州 につづきます。)

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 60
「海岸散歩 〜和賀江嶋(わかえのしま)〜」
2009年5月20日

和賀江嶋(わかえのしま)をご存知ですか。
鎌倉の材木座海岸沖にあり、潮がひくと半ば地続きになる人工島です。
文化庁が文化財情報をまとめた「国指定文化財等データベース」
によれば
「貞永元年(1232)にできた築港の跡で、玉石を積んだ埠頭が海中に突き出ている。現存最古の港湾施設である。」
だそうです。
大潮の日、干潮時にその全容を現わします。

もともとつんであった石は長い年月の間に崩れ、あたりに散らばっています。これらの石はぐらぐらと動きやすく、散策するには少々足場が悪いです。

 
ある日の和賀江島

足がぬらしつつ散策していると、こんなものに出会いました。

     
   
  根性のあるガザミ。
一向に離してくれないので最後はハサミを
こじあけて海に帰ってもらった。
 
     
   
  藻の間にはアコヤガイ。
もっとも養殖真珠のように核を入れら
れているわけではないので、真珠は期待できない。
 
     
   
  石の下に隠れていたクモヒトデ  

ここでは生き物ばかり紹介しましたが、800年近い歴史のある港だけあって、時には陶片や古銭といった拾い物もあるそうです。
みなさまも江ノ電で海岸の散歩、いかがですか。新しい発見があるかもしれません。

[おことわり]
和賀江嶋の名称については、他に和賀江「島」という表記のバリエーションや、「わかえしま」「わがえじま」等、読み方のバリエーションがあるようですが、ここでは前述の文化庁の資料の記載に従い「和賀江嶋(わかえのしま)」としました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 59
「海岸散歩 〜由比ガ浜から材木座海岸へ〜」
2009年5月17日

大潮のある日、ふと思い立って江ノ電に乗りました。江の島より西側の辻堂海岸や鵠沼海岸は時々歩いているので今回は江の島よりも東側の海岸を目指します。

江ノ電の由比ガ浜駅で降り、5分ほど歩くと由比ガ浜の波打ちぎわに出ます。東に向かって砂浜を歩きつつ、足元に注意していると藤沢の海岸ではあまり見かけない貝殻がちらばっていました。

     
   
  ナミマガシワ。岩などに付着して生活するため、このように不規則な形になるらしい。裏側はつるつる。黄色や桃色、白など色は個体差があり美しい。  
     
   
  クチベニガイ。ふちの口紅のような色は海水に洗われているときは鮮やかな桃色だが、拾うと時間が経つにつれ暗い色や褐色に変わってしまう。どのような仕組みなのだろうか。  

由比ガ浜を東に歩き、滑川(なめりがわ)を越えると材木座海岸です。

このあたりでは引き潮のとき、浜に洗濯板のようなでこぼこ模様が現れます。
これは波によって海底が削られて出来た模様で、リップルマークと呼ばれるそうです。多くは海岸線と平行にできるとか。ダイビングをする方は海底で目にしたことがあるかもしれません。

     
   
  波の造形、リップルマーク  

さて、この材木座海岸には引き潮の時に姿を現わす「あれ」があります。それは・・・(次回へ続く)

[ご参考]
由比ガ浜から材木座海岸にかけて落ちていた貝殻の種類を判断するにあたり、以下のサイトを参考にさせていただきました。
「材木座産貝類のホームページ」

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 58
「春のアカホシ? ゴマダラ」
2009年5月15日

今の時期、こんな蝶を見かけたことはありませんか。

     
   
  アカホシゴマダラ(春型)  

これはアカホシゴマダラです。
「え? 前に載ってた写真と違うようだけど」
よく読んでくださってありがとうございます。
そのとおり、アカホシゴマダラはその名の通り、すそに丸い赤い模様を並べた蝶です。

     
   
  アカホシゴマダラ(夏型)  

でも、春のアカホシゴマダラは一味違います。
前の年の秋に生まれた幼虫は越冬し、春の今頃さなぎになり、羽化するのですが成虫には赤い模様がないのです。遠目に見たらゴマダラチョウやアゲハ、あるいは裏側が白っぽいのでシロチョウなどと見間違うかもしれませんね。

一般に冬越しした幼虫やさなぎが春に羽化すると、夏に羽化するものよりも小型になります。それは冬越しに多大なエネルギーを要するであろうことから考えても自然に思われます。
しかし、なぜ羽根の模様まで変わってしまうのか。良く見ると春型のすそにもうっすらと赤い模様が見えますが、じっくり見ないと気づかない程度です。

     
   
  すそにはかすかに赤い模様  

模様を変えた方が生き延びる確率が高かったのでしょうか。春型と夏型で違う生き物に擬態しているのでしょうか。
これまたひそかに調査中です・・・。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 57
「タコの色」
2009年5月12日

先日、新鮮なタコをいただいた。「頭を裏返しておいたから、動かないと思うけど」見れば小ぶりのタコが容器の中で白く硬直していた。

なんだ、古くなったイカみたいだなと軽く考えてあら塩を振って水洗いしたところ、とたんにタコは茶色く黄色く黒く、ぐにゃぐにゃに・・・。

     
   
  さっきまでは白くて固かったタコ  

正気に返ったのだろうか、皮膚の色が変わる、変わる。家族からは「かわいそうだから海に返して来たら」と非難ごうごう。しかし呼吸はしてなさそうだし動きもしない。
動き出すようなら海に返してやろう、としばらく観察することにした。

     
   
  タコの体色変化(GIFアニメーション)  

皮膚の色変化の様子を顕微鏡で見てみた。
白地に点々と色素が散らばっている。これらの色素が小さいままだと白っぽく、広がると色が濃くなったように見える。こうやって色を変えていたのか。

     
   
  色素が小さい状態  
     
   
  同じ箇所、色素が広がった状態  

待つこと数時間。結局動き出すことはなかったので晩にゆでて、おいしくいただきました。

     
   
  ゆであがり  

[ご参考]
東邦大学の魚の体色変化の不思議を探る−バーチャルラボラトリのQA

イカの、いえ以下の資料は藤沢市図書館にあります。

「自然の観察事典 17 イカ・タコ観察事典」
小田英智構成・文 小林安雅写真偕成社
「イカ・タコガイドブック−Cephalopods in
 Japanese waters−」
土屋光太郎文 山本典暎写真 阿部秀樹写真 TBSブリタニカ

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 56
「アブラムシの出産」
2009年5月2日

春。カラスノエンドウが元気良く伸びて紫の花をつけ、小さな豆のさやを実らせている。

元気がいいのはいいとして、茎がどうも太すぎるような。近寄って見ると、アブラムシがびっしりついていた。カラスノエンドウについていることから、エンドウヒゲナガアブラムシのようだ。

     
   
  カラスノエンドウに群がるアブラムシ  

アブラムシは有性生殖と単為生殖どちらもするという。春から夏にかけてはオスがいない状態でメスが単為生殖でメスを産み、秋にはオスとメスがあらわれて有性生殖し、卵を産むのだというが・・・。

見ていたら、大きなアブラムシがちょうど出産の真っ最中。

     
   
  ただいま出産中  

後ろから小さなアブラムシが出てきていた。生まれたての小さな手足がじたばた動いていたのは人間だと「オギャアオギャア」というところだったのかもしれない。

足元の自然にも不思議が満ちている。

[参考]
「身近なエビ・カニ・クモ・昆虫のなかまたち −藤沢の自然 3ー」
藤沢市教育文化センター

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 55
「国際宇宙ステーションが見えた!」
2009年4月5日

2009年4月3日18時過ぎ。この日、藤沢からでも、有名な人工衛星が見えると聞いた。日本人宇宙飛行士若田光一さんが搭乗中で話題となっている国際宇宙ステーション(以下ISS)だ。
あわててネットで詳細を確認。この日はとても条件がよいという。
「国際宇宙ステーションを見よう」
とそのリンク先が役に立った。
リンク先の一つ、はまぎんこども宇宙科学館の「国内主要都市の人工衛星予報」によればこの日の光度は-2.6等から-2.9等というから、全天一明るい恒星のシリウス(-1.5等)よりも明るい。それまでの数日は地平線の近くだったため家屋やもやに隠れて見えにくかったが、この日は見える角度も最高74度と十分に高く、見やすそうだった。18時41分ごろから48分ごろまで、北西から南に向かって頭上を通っていく様子が見えるという。

時間もないので観測地は庭に決定。18時30分ごろから庭に出て空を眺めた。今の時期だと蚊がいないので助かる。

赤くちかちか明滅する飛行物体。かすかに音も聞こえてくる・・・あれは航空機だ。人工衛星ならば地表から見えるのは太陽の反射光のはず。だとしたら明滅はしない。音も聞こえない。
待つこと数分。18時42分ごろ、北西の空に明るい飛行物体が見えた。まったく明滅しない、はっきりとした光点。すーっと音もなくひたすら空を進んでいく。ISSだ!

薄曇の中、頭上には半月が輝いていたが月の脇を通ってもちゃんと見えるほどに明るかった。そのまま南の方角にずんずん進み、隣家の満開の桜の木の向こうに消えていった。

     
   
  国際宇宙ステーション
(月の左下。露出1/2秒のため線状に見えている)
 


前述のサイトにあったリンク先の一つ、国際宇宙ステーション観測イベント「きぼう、みーつけた!」ポータルによれば、次回ISSが藤沢近辺で見ごろになるのはゴールデンウィーク過ぎだという。上空350キロ付近に人が暮らし始めている、その証を見上げてみませんか。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 54
「ツクシの不思議」
2009年4月2日
     
   
     

ツクシがのびてきた。
ツクシをはじくとお抹茶のような、細かい緑の粉が飛ぶ。小さいころ指先でツクシをはじいては緑の粉を出して遊んだものだ。白っぽいツクシはもう粉が出尽くしていることが多く、緑っぽいツクシからはよく粉が出た。この緑の粉はスギナの胞子だという。

摘んだツクシを紙の上ではじき、落ちた緑の粉を放っておいたら数分後、緑の粉が色あせて膨らんでいた。

     
   
  落ちてから5分以上たった胞子(左)と
落ちたばかりの胞子(右)
 

いったい何が起きたのか?
顕微鏡を覗いてみると変化の様子がよくわかった。

     
   
  まずはツクシの頭の部分  
     
   
  拡大したところ。緑の胞子の粒が見える  
     
   
  落ちたばかりの胞子  
     
   
  10分後の胞子  

落ちた胞子はどんどん白い手足(弾糸"だんし"というそうだ)を伸ばしはじめまるで野菜売り場のアルファルファのような姿に変っていった。弾糸は乾燥していると広がり、湿っぽくなると胞子に巻きつくのだという。細かい粒一つ一つが白い弾糸を伸ばしたために、粉が白っぽく膨らんだように見えたのだった。

これにて一件落着。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 53
「ゴジラの卵?」
2009年4月1日

散歩の途中、街路樹の近くで立ち止まっている親子連れを見かけた。幼児が頭上を指差して親と話している。
「恐竜の卵だと思う。だってぎざぎざしてるから。」

指差すほうを見上げてみるとたしかにとげとげしていてゴジラの背中のようなものが木にびっしりついていた。

     
   
     

固まってついているから卵らしく思えるのかもしれない。しかし長径1センチ弱。卵だとしたら親の大きさはかなりのものだ。

ヒキガエルの卵も大量だが、あれは産み落とされた後に水分を含んで大きくなっているわけでお腹の中であの大きさだったわけではない。

木の幹にまとまってつく地味なものといえばカイガラムシ、しかしそれにしても大きすぎる。外見の特徴からアカホシテントウかヒメアカホシテントウの蛹の抜け殻だと思われた。どちらも成虫は黒地に赤い二つの紋。木につくカイガラムシを食べる種類だ。

     
   
  ヒメアカホシテントウ  

啓蟄を過ぎ、虫たちも動き出している。蚊が本格的に出てくる前に、近所の藪を探検しておかなくては。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 52
「春の足音」
2009年3月4日

2月4日の立春を過ぎ、暦の上ではもう春。日のあたる窓際に置いた温度計は24度を指している。庭に出してみても目盛りは20度。今日は本当に暖かい。散歩中、小田急線の線路沿いでスギナらしいものを見かけたので
もしやと近づいて見てみると

     
   
  ツクシ  

もうツクシが頭をのぞかせていた。
ヨモギものびてきている。もうすこししたら、草もちをつくろう。

     
   
  ヨモギ  

わさわさと葉を茂らせているこれはノビル。ネギの仲間だ。芝草の仲間と似て見えるかもしれないが、葉が筒状という特徴さえつかめばわかりやすい。葉を摘めばネギのにおいがする。大きな株の根元にはころんとした鱗茎(りんけい)があり、掘り出して生のまま味噌をつけて食べるとおいしいという。

     
   
  ノビル  


春の足音聞こえてきてます。春の味覚もどうぞ。

[参考文献]
日本の野草・雑草 解説 日野 東、 写真 平野 隆久、 成美堂出版 2004年

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 51
「2008年出会った生き物あれこれ --3.爬虫類編」
2009年2月14日

3.爬虫類(はちゅうるい)編

庭でときどきトカゲを見かける。ありふれたニホントカゲだ。
春から秋にかけて、日中で温まった石や砂の上で気持ち良さそうに日光浴している。春先は青と黄の縞模様の幼体が多い。成熟したオスは茶色の目立たない色だが、初夏の繁殖期にはほおからお腹にかけてオレンジ色になる。
2008年はオスとメスの成体、そして産卵までを見るチャンスがあった。

     
   
  ニホントカゲのオス、オレンジ色の
婚姻色になっている。
2008/06/30
 

メスは大人になっても縞模様がよくわかる。

     
   
  トカゲのメスと卵
2008/6/22
 

卵の孵化は見届けられなかったので、またのお楽しみ。
自然は厳しいが頑張れ、トカゲ!

     
   
  モズのはやにえにされたトカゲ
(2004年撮影)
 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 50
「2008年出会った生き物あれこれ --2.節足動物編」
2009年2月12日

・カマキリ
カマキリには家庭菜園で大いにお世話になっている。害虫類(人間の勝手な定義)をせっせと食べてくれるからだ。顔なじみのも多かったのだが、晩秋、新顔を見かけた。右触角が切れたように短く、また右の鎌が左に比べて小さかった。

     
   
  カマキリ 2008/11/23  

事故にあって、右側に怪我をしたのだろうか。それとも脱皮の途中で右側がうまく抜けなかったのだろうか。それから気になり始めたのだが、カニのような甲殻類はなんらかの事情で脚が取れたりした場合、次の脱皮のときにその脚が再生することが知られている。昆虫はどうなのだろうか。この個体はすでに成虫だったのでこれ以上脱皮することは無いと思われたが
脱皮して成長するタイプの昆虫の場合、事故等で欠損した手足は(甲殻類のように)脱皮時に再生するのだろうか?
また知りたいことが一つ増えた。

・ジョロウグモ
おととしの暮れ、クモのオスが命がけでメスにアタックする瞬間に出会った。メスが大きめの獲物を捕まえたところを見計らい、そっと近寄って、腹の上へ。「動くものはみな餌」のクモの恋はカマキリ同様、緻密な計算と度胸が必要のようだ。

     
   
 

交尾 2007/11/14 下の大きいのがメス、上にいる
のがアタックしたオス、左にいるのは二の足を
踏んだ? 別のオス。

 

少しして、メスが卵を守っているところを見かけた。同じ個体かどうかはわからない。

     
   
 

卵を守るメス 2007/11/18

 

そして初夏。剪定された枝の一つにジョウロウグモのものらしい子のかたまりがあった。クモの子がボールのように集まったままうごめいている。写真をとってからちょんと枝をゆらすと、あっという間に、それこそ「クモの子を散らす」ように、あちらこちらに逃げ去った。

     
   
 

孵化したクモの子、団子のよう 2008/06/04

 
     
   
 

逃げろー! 2008/06/04

 

(3.爬虫類編に続きます。)

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 49
「2008年出会った生き物あれこれ --1.植物編」
2009年2月11日

例年、年の終わりに「今年出会った生き物あれこれ」というタイトルで書いていたのだが、昨年(2008年)は書きそびれてしまった。そこで、いまさらだが忘れないうちに・・・。

・初夏のツクシ?
初夏に散歩していたら、道端にツクシのようなものが生えていた。上はツクシそっくり、下はスギナそっくり。ツクシが出るには時期が遅すぎるし、スギナにツクシがつくというのは妙だ。

     
   
  イヌドクサ 2008/06/14  

資料にあたってみると、トクサ科の「イヌドクサ」らしいとわかった。スギナもトクサ科。スギナは胞子茎(いわゆるツクシ)が春先に出て胞子を飛ばし枯れた後、栄養茎であるスギナが伸びてくる。それに対しイヌドクサは「胞子茎と栄養茎に分かれておらず、スギナのような茎の頂上にツクシができる」(以上、『藤沢の自然1 身近な草・きのことの語らい』p.115より引用)のだそうだ。

・オキナワスズメウリ
昨年いただいた実から種をとり、春にまいたところ、芽が出てつるが伸び、秋には実がなった。

     
   
  オキナワスズメウリ 2008/10/02
実はこのあと赤くなった。
 

旺盛な繁殖力に、気軽に屋外で植えると外来生物氾濫の手助けになってしまいそうだと思った。本来は名前の示すとおり沖縄など南方での野生植物だ。藤沢の寒さで冬に地上部は枯れたが、根はどうだろうか。春に芽吹くかもしれず、注意しておく必要がありそうだ。

(2.節足動物編 に続きます)

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 48
「世界天文年2009」
2009年2月10日

先日、あるショーの観覧ツアーが各社から販売開始となった。ツアーの行き先はアジアの各国におよび、細長い帯状に連なっている。日本では口永良部島、屋久島、トカラ列島の島々、喜界島、奄美大島の一部、種子島の一部。海外では、インド、ネパール、バングラデシュ、ブータン、ミャンマー、中国等の一部。しかし、ショーの開催地はたったの一箇所。雨天はもちろん、くもりでも観覧不可。さて、なんのショーでしょう。



・・・もったいつけてすみません、つまりは皆既日食でした。
7月22日、皆既日食帯にかかったアジアの各地域でのみ、観察できるそうです。藤沢では残念ながら皆既は見られませんが、それでも11時ごろ、食分0.75(太陽の直径の75パーセントまで月が入りこんだ状態)の太陽を見ることができるようです(国立天文台のサイト(後述)の東京での数値を参照しました)。

     
   
  7月22日、11時ごろの藤沢での見え方予想図
(イメージ)
 

おもえば1988年3月18日。木阿弥も東京を離れること南に1000キロあまり。日食を追って、船上の人でありました。船に弱いことを悔やむ間もなく、皆既の瞬間はやってきました。欠け始めていた太陽がどんどん隠され、世界が暗くなっていきます。海のかなたから巨大な影がにじりよってきて(そのように感じた)最後のひとかけらが月に覆い隠されたかとおもうと、燦然と輝くコロナ。後光とはあのようなものか、と思いました。そして夜空には満天の星。

     
   
  皆既日食(イメージ)  

あれから20年あまり。2009年は世界天文年だそうです。明るい星が目立つ冬の星座が夜空に輝く今の時期、時には空を見上げてみませんか。
オリオンの肩のところにある赤い一等星ベテルギウスは距離500光年500年前に星から放たれた光が、いま地球に届いています。今見えているあの星の姿は、ガリレオや関が原の戦いよりも前の時代のものということになります。

以下、世界天文年2009のチラシから引用

「世界天文年とはイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが、初めて望遠鏡を夜空に向け、宇宙への扉を開いた1609年から400年。国際連合、ユネスコ、国際天文学連合は、この記念すべき2009年を「世界天文年」と定めました。世界中の人々が夜空を見上げ、宇宙の中の地球や人間の存在に思いをはせ、自分なりの発見をしてもらうこと。それが、世界天文年の目的です。」


[参考資料]
世界天文年ホームページ

国立天文台のサイト内にある、7月22日の皆既日食についてのページ

なお、地球からベテルギウスまでの距離については、学研ニューワイド図鑑「星・星座」の数値をもとにしました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 47
「元日の散歩」
2009年1月7日

天気に恵まれた元旦、藤沢駅から江ノ電に沿って散歩していると
もう菜の花が咲いていた。

     
   
  線路際の菜の花  

鵠沼駅近くの賀来(かく)神社に初詣。

     
   
  賀来神社(2007年撮影)  

入り口付近に神社の由来が書いてあったので、以下その看板から抜粋。

 「宇佐八幡宮よりの御分霊を戴き、九州大分県の賀来荘にて貞勲11年
  (西暦869年)より、賀来神社(カクジンジャ)と呼ばれ」(中略)
 「徳川時代には三河松平家が賀来荘の藩主となりましたが、六代目の
  松平近濤(チカモト)は、敬神の心厚く、安永九年に江戸屋敷に
  御分霊を祀り、社殿、拝殿、神楽堂までを建設しました。」
 「明治時代となって、畑も人家もない荒野の鵠沼を住宅地に開発した
  伊藤将行は、賀来神社の御神霊と、旧松平家の鳥居や灯台を文京区
  から鵠沼に遷座し、明治38年(1905)より、賀来神社は鵠沼住民の
  郷社となりました。」

宇佐八幡宮に始まり、大分県賀来荘、東京都文京区、そして鵠沼と伝えられてきていることを知った。

藤沢駅方面に戻るついでに蓮池に立ち寄る。鵠沼高校の裏から池に向かう小道に入ると、あたりにわた雪のようなものが舞っていた。おや、そんなに寒くはないのだが。

     
   
  第一蓮池に舞うわた雪?  
     
   
  第一蓮池の表面には煙のようにもやもやとしたもの。  

近づいてみると、蒲(ガマ)の穂がはじけたもののようだ。秋口まではフランクフルトソーセージのような姿だった、あれだ。

     
   
  これは進林公園で見かけた蒲の穂(秋)  

以前郡司さんがコラムで触れておられたが、蒲の花粉は蒲黄という漢方薬で傷に効くそうだ。因幡の素兎(しろうさぎ)の伝説で大国主神が用いた薬もその花粉とされているそうだが、花粉よりもこちらの綿毛のほうがふわふわとしていて、ウサギの毛を連想させるように思う。

原油高、株価急降下、100年に一度の不況、と経済的に大混乱した2008年が終わり、傷だらけともいえる状態で2009年が始まった。花粉であれ、穂であれ、ともかく傷にはまず手当て。そして身の回りの自然に教わりつつ一歩一歩を歩んでいきたい。
本年もよろしくお願いいたします。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 46
「赤い蓮池」
2008年12月5日

もう今年も残すところあとわずか。街は赤と緑のクリスマスカラーに彩られている。ところで、今年は鵠沼藤が谷にある桜小路公園にある池、通称蓮池(はすいけ)の水面も緑や赤に彩られたのをご存知だろうか。いつもは空の色を写す水面を、夏ごろからアカウキクサの仲間アゾラ・クリスタータ(以下アゾラと略)※が覆ってしまったのだ。

     
   
  アゾラ・クリスタータ  

アゾラはアカウキクサの仲間だが、名前が似ているアオウキクサのような被子植物ではなく、シダ植物の仲間だ。条件が整えば分裂して次々に増えるほか、カビやキノコと同様、胞子でも増える。夏は緑だったアゾラが秋を迎えて赤くなり、まるで赤潮のようだった。

写真で確認してみると、木阿弥がアゾラに気づいた一番早い記録は今年(2008年)6月。それまでアオウキクサは目にしていたが、アゾラ(当時名前を知らなかった)珍しかったので写真に撮っていた。しかし全体的にはまだまばらだった。
それが猛暑が一段落したころ・・・

     
   
  表面はアゾラですっかり覆われ、ま緑(9/12)  

水面が見えないせいか、今年の秋は例年に比べてトンボも少なかったように思う。そして・・・

     
   
  赤い蓮池(10/15)  

9月はま緑だった水面が、10月に入りアゾラの色変化とともに真っ赤になった。

そして現在。蓮池の水面はロープで区分けされ、区分ごとに有志によるアゾラ除去作業が進んでいるらしい。冷たい水の中に入り、網でひとすくいずつ陸に運ぶ大変な作業のようだ。おかげで水面が以前のように周りの風景を映し出すようになってきた。

     
   
  左側が除去された部分(11/26)  
     
   
  藤沢市公園みどり課による看板(2枚のうちの1枚)  

看板にもあるように、アゾラは特定外来生物だそうだ。持ち込み・持ち出しは法律で禁止されている。もっとも違法かどうか考えるのは人間であって、今回のアゾラはときおり蓮池にやってくる水鳥の足にくっついて運ばれてきたものかもしれない。

すでに魚類・エビ類など外来種が多数入り込んでいる蓮池だが、今回は水面に増えるものであったために外来種が入り込むと従来の生態系にどのようなことが起きるか、まのあたりにすることができた。
冬がすぎて、春になったらこの池の水面はどうなるだろう。・・・また調査事項が増えた。

     
   
  アオサギは悠然とアゾラをかきわけ餌をとっていた(11/26)。  


---
※おことわり
蓮池の表面に増えた水草の正体については、藤沢市公園みどり課の看板にもとづき「アゾラ・クリスタータ」としました。この仲間は種類が多く、同定が困難なようです。

ご参考
「環境省 特定外来生物同定マニュアル(植物)
  http://www.env.go.jp/nature/intro/4document/manual/shokubutsu.pdf

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 45
「第3回湘南国際マラソン」
2008年11月21日

時折雨の降る11月16日、第3回湘南国際マラソンが開かれた。スタート・ゴールは大磯。藤沢市の西浜歩道橋付近(新江の島水族館の近く)がフルマラソンの折り返し地点となった。
フルマラソンは9時スタート、参加者10617人。うち完走者は9710人、完走率91.5%となった。

     
   
  人人人のマラソン  


大会後に知人の参加者(40台、マラソン暦4年)にインタビュー。

木阿弥「ゴールおめでとうございます。調子はいかがでしたか。」
参加者「メタボ対策で始めたマラソンですが、なんとか今回も
    自己記録を更新できてうれしいです。第1回は5時間40分
    だったフルマラソンの制限時間が、6時間に延びたのも
    助かりました。」

木阿弥「天候が悪かったようですが、走っていて影響はありましたか?」
参加者「雨は降ったりやんだりでしたが、わたしは特に問題ありません
    でした。」

     
   
  路規制のかかった134号線を闊歩するサーファー  
     
   
  トップ集団が走る  


木阿弥「雨具はどうされたんですか?」
参加者「わたしは雨合羽を着て行き、走り始めて暑くなってからは手に
    持って走りましたが失敗でした。肩がこりました。できれば
    スタートとゴールどちらからも近い地点に荷物の預け場所が
    あるといいんですが。今回のように雨の場合、
    スタートぎりぎりまで雨具を使い、雨具を預けてすぐ走り出せ
    るとうれしいです。」
木阿弥「今回のルートは往きが国道1号、帰りが西湘バイパスで
    スタートとゴールの場所が離れていたんですね。荷物置き場は
    ゴールの近くでしたね。」

参加者「それから、コースに1キロおきに距離表示があるとありがたい
    です。1キロおきだと、自分のペースを確かめやすいんです。
    今回は5キロおきでした。最後の10キロは西湘バイパスで、西湘
    バイパスの距離表示があったのでそれを頼りに走りました。」

     
   
  もうすぐ折返し、走れ走れ  
     
   
  こんなユニークなランナーも  


木阿弥「最後に一言お願いします。」
参加者「意見も言わせていただきましたが、大会の運営はうまくいって
    いたと思います。ボランティアの方々も頑張っておられました。
    ありがとうございます。また来ます!」

(なお、本文中の写真については当日ボランティアをされていた
 清流ひょう箪さんが撮影されたものを使わせていただきました。
 ありがとうございました。)


[ご参考]
大会についての詳細は
◆「大会のホームページ」の情報を参考にしました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 44
「小さな棟梁」
2008年11月19日

近所に何軒か建設中の家がある。
トントントン、タンタンタン、と断続的に工事の音が聞こえてくる。それを聞きながら散歩しているとふいに頭上から「タタタタタ!」小刻みに釘を打つような叩く音が聞こえてきた。
木屑もぱらぱら落ちてくる。見上げると白黒しましまの小柄な後姿。
「コゲラだ!」

     
   
  コゲラ  


コゲラはスズメくらいの大きさの、キツツキの仲間。それがせっせとくちばしを打ちつけ、木に穴をあけているのだった。よく見ると、道路には彼女(頭に赤い模様が見当たらないのでメスだと仮定)が落とした木屑が風でとばされ細い帯になっていた。

夕方にはコゲラが入れるくらいの穴があき、時折中にすっぽりもぐりこんでは中にたまったおがくずをせっせとかきだす様子が見られた。
「(道具は)くちばしだけなのに、すごいねえ」と通りがかりの幼児。
「くちばしでたたいて穴あけるなんて、頭痛くならないのかな」と学校帰りの小学生。

ツバメ類は天敵を逃れるために人家の軒先に営巣するようになったと聞いたことがあるが、このコゲラもそうなのだろうか?
しばらく見守っていこうと思う。

     
   
     


[参考文献]
フィールドガイド 日本の野鳥 高野伸二著 (財)日本野鳥の会発行

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 43
「公園散歩・10月」
2008年10月27日

秋晴れのある日、長久保公園を訪れた。
園内の木の名札とどんぐりを見比べていけばどんぐり通になれるのでは、と思ったのだが時期が遅かったのか、園内ではあまりどんぐりを見かけなかった。

     
   
     

クヌギの大きな帽子ばかりが目立つ。実のほうはちびっこたちがしっかり回収していったのだろうか。かじりかけの実も散見した。ここに住む生き物が実りの秋を満喫しているのかもしれない。
かわりに、ギンナンくらいの大きさの実が転がっているのを見つけた。黄色くて、少し透明感のあるこれは、ムクロジの実だ。

     
   
  ムクロジの実  

熟れた実を振ると、中でカラカラと硬いものが転がる音がする。果皮を裂いてみると・・・まだ水分が多かったのか、ねちょねちょしていて手はべとべと。なんとか中の黒い種にたどりついた。固い種はお正月の羽根つきの羽根の玉の部分に使われるそうだ。

     
   
  種は羽つきの羽子球となる  

べたべたした果皮を持ったまま、手を洗う。泡がたくさんたった。ムクロジの果肉にはサポニン(石けんをあらわすシャボンと同じ語源)が多く含まれていると聞いていたが、それを実感できた。戦時中は石けんの代用にされたというが、ご存知の方はおられるだろうか。

     
   
  泡がたくさん  

同じくサポニンを含むエゴノキの実をすりつぶしたものなどは、魚をとるのに使われていたこともあったそうだ。

帰ろうと公園の門を出たところで、公園の木々が公園から道路にせりだして生えているのに気がついた。見れば、歩道のあちこちに大粒のどんぐりが散らばっているではないか。

     
   
  マテバシイ  

マテバシイだけに、「マテバ海路の日和あり」いや「マテ、シバシ」か悩みつつ、新しそうなのを一つかみほど拾い、家で洗って炒って割って食べた。
炒ると、殻の表面がつやつやして光沢を持ち、宮沢賢治の「どんぐりと山猫」に出てきた金色のどんぐりとはこのようなものだったかと思わせた。
かすかに甘いような、いごいような・・味らしい味はない。栽培種の栗とは違い、縄文時代からさほど品種改良もされず、似たような味のままな
のではないだろうか。
ムクロジといい、マテバシイといい、昔に思いをはせる秋の散歩となった。

     
   
  その日のおやつ  


[参考資料]
「葉・実・樹皮で確実にわかる 樹木図鑑」 日本文芸社

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 42
「初秋の散歩で連想ゲーム」
2008年9月14日

相変わらず暑い日が続くが、若干空気が乾いてきたのを感じる。
秋らしくなってきたようだ。

散歩中、クヌギ並木でキノコを見かけた。

     
   
     

よく見ると、ぐるりと菌輪を形成していた。

     
   
  菌輪(きんりん=キノコが輪のように
繁殖している様子)
 


形成(けいせい)といえば傾城 (けいせい=絶世の美女、遊女)、高貴な美女といえば上臈(じょうろう)、遊女といえば女郎(じょろう)、とくれば今度はジョロウグモ。

そこかしこにみられるジョロウグモの巣。中央にはメスが陣取っている。その近くには必ずといっていいほどオスもいて、メスの様子をうかがっている。オスはメスの3分の1程度の大きさなので、別種と勘違いしてしまうかもしれない。今の時期、メスはまだ成熟していない亜成体。メスが成熟したあかつきに交尾のチャンスを逃さないようにという、一種の占有行動だという。

     
   
  ジョロウグモのオス(右上)とメス(中央)
 


男が女を未成年のうちに将来のパートナーとして占有するなんて、人間だったら少女拉致事件だ。もっとも、平安時代の貴人には許されたらしい。「源氏物語」の「若紫」の段で、光源氏が後に紫の上となる少女に目をつけて引き取っている。

源氏物語といえば、紫式部。

     
   
  こちらは植物のムラサキシキブ
 

今年(2008年)は源氏物語千年紀にあたるのだそうだ。横浜美術館では源氏物語にちなんだ展覧会を開催している。以下、その展覧会概要
(http://genji1000.jp/outline.html)からの引用。

『日本はもとより世界の文学史における名作の一つ「源氏物語」は、「紫式部日記」の記述から、寛弘5年(1008)には宮中で読まれていたことが確認され、物語としてある程度まとまった部分が成立していたと考えられています。したがって、2008年は源氏物語が歴史上に登場してちょうど1000年の節目にあたります。その「源氏物語千年紀」を記念し、特別展を開催いたします。』

芸術の秋、読書の秋。美術館で名画を鑑賞し、秋の夜長に源氏物語をひもとくのもいいかもしれない。

[ご参考]
横浜美術館 特別展 源氏物語の1000年
- あこがれの王朝ロマン - の公式サイト
http://genji1000.jp/index.html 展覧会は2008 8/30から11/3まで開催

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 41
「秋の夜長に美女と月」
2008年9月4日

「キャー、助けてー」絹を裂くような若いご婦人の叫び声。
とっさに声のするほうに走る。みれば、肌もあらわな妙齢の女性が青ざめ、わなわなと震える手で窓のほうを指差しているではないか。

窓を見ると・・・
木阿弥、すかさずご婦人に手を差し伸べながら思わず一言

「なんと美しい。」
女性「は? あ、あの・・・」
木阿弥「これはヒトリガ、あれはジョウザンヒトリ。
    それにこれはマイマイガのメス。なかなか個性的な
    いでたちでしょう。」
女性「一人が(ひとりが)?」
木阿弥「火盗り蛾ともいいまして、いわゆる飛んで火に入る夏の虫、
    という奴です」

ようやく人心地ついたらしい女性。感服のまなざし。
女性「虫にお詳しいんですね。ガを怖がらないなんてすてき。」
木阿弥「いやあ、それほどでも。ご一緒に虫の話でもしませんか。」
二人は手に手を取って・・・

八兵衛「木阿弥さん、木阿弥さん、ゆでだこみたいになっちゃって
    大丈夫かい。」

見ると浴衣姿の八兵衛さんがぱたぱたと団扇であおいでくれているのでありました。

木阿弥「ううーん、あれ、美人さんはどこ行った? 目元すずしげで、
    こうちょっとうれいを含んだ様子で」
八兵衛「早く正気にかえっとくれよ。」
頭に手ぬぐいを載せ、汗だくの八兵衛さん。
木阿弥「おかしいな、さっきまで江戸川乱歩調の美男美女だった
    んだけどな。」
八兵衛「木阿弥さん、露天風呂の窓見てニヤニヤしてるうちに
    ひっくりけえっちまったんだよ。覚えてないのかい?」
木阿弥「露天風呂?窓?そうだ思い出した、ライトトラップ
    (夜間、明かりをつけておくことにより、夜行性の昆虫を
     捕まえたり観察したりする装置)だ!
    大浴場のガラスにきれいなガがたくさんとまってたっけ。
    カメラの充電終わってたかな。」
八兵衛「風呂場で写真はまずいだろ。だれがどう考えても
    撮影禁止区域だと思うよ。」
木阿弥「いい夢だったなあ。キツネに化かされたのかな。」
   「ただの湯あたりだよ。」

窓の外にはお月様。秋風に吹かれてようやく体のほてりが
収まってきたようです。

木阿弥「月にはジョウガってのがいたっけ・・・」
八兵衛「嫦娥(じょうが)だろ、虫の蛾とは字が違うよ。」
木阿弥「仙薬を飲んで、地球から飛んでったっていうんだから、
    夜飛ぶ蛾みたいだと思うんだがなあ。」
八兵衛「2007年からは嫦娥(じょうが)1号っていう探査機が月の
    周りをとんでいるらしいね。日本の月探査機はかぐやって
    いったっけ。」
木阿弥「そういや、月に行った本家本元はアポロだけど、アポロという
    名前には月に行く必然性がないねえ。妹に会いにいったっていう
    のもねえ。」
八兵衛「2001年6月5日のThe New York Timesの訃報記事によると
    (ネットって便利だね)、アポロ計画の命名者の
    Dr. Abe Silverstein自身は特に深い意味はない、と言ってた
    らしいよ。アポロというかアポロンはギリシャ神話の弓矢の神。
    遠くのものも百発百中で射当てる能力があるからこそ、
    特に選ばれたんじゃないか、って新聞記事では推測している
    ようだったけど。」
木阿弥「なんといっても38万キロのかなただもんなあ。」

というわけで、秋の夜長に月やガの鑑賞、いかがですか。


[参考]
・アポロ計画の命名者のエイブ・シルヴァースタイン博士(Dr. Abe Silverstein)に
ついてはThe New York Times の以下の記事を参照しました。
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C03EEDB123FF936A35
・月周回衛星「かぐや(SELENE)」のサイト
http://www.kaguya.jaxa.jp/

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 40
「公園散歩・8月」
2008年8月21日

暑い日が続く。立秋がすぎ、暦の上ではもう秋だ。その立秋の8月7日の昼過ぎ、ぱらぱらと雨が降った。ついで11日未明にざあざあと。この雨をどれほど待ちわびていたことか。

ゲリラ豪雨に襲われた地区の方々には申し訳ないが、このところどういうわけか藤沢市南部では雨が少なかったのだ。
ためしに2005年1月から2008年7月末までに、藤沢市辻堂で観測された月ごとの雨量をグラフにしてみると

 
藤沢市辻堂での降雨量(2005年1月から2008年7月末まで)

2007年7月の雨量の多さ、2008年7月の雨量の少なさが際立っている。
前年比50分の1だ。もっとも、昨年の7月の雨が例年の倍以上と多すぎたのだが。より身近には、庭の植物が枯れはじめたことからも今年の雨の少なさがわかる。草むしりのときに独特の匂いがして苦手だったドクダミが、8月に入って枯れた。雑草は「雑草のように」強いと思っていたのでこれには驚いた。ご近所のエゴノキやサクラの大木でさえ、葉が茶色くなって枯れ落ちた。それが、先日のおしめりでようやく一息つけたのだ。

前置きが長くなったがさて本題。
あんまり暑いので、涼を求めて川沿いを散歩することにした。今日の目的地は大庭にある引地川親水公園。

     
   
     

川沿いのサイクリングロードは風が吹いて涼しいかと思いきや、日差しが容赦なく照りつけてそれどころではない。なんとか到着。引地川に沿って南北に細長い公園。その中央に駐車場があるので、車で来るのもよさそうだ。駐車場の近くにお手洗いも整備されている。
公園の中央に位置する天神橋。その欄干では、国宝「鳥獣戯画」の図を元にしたというカエルたちが相撲を取っていた。

     
   
  「しまった、ピンぼけだ!」  

親水公園というだけあって、川辺まで降りられるような場所(「親水護岸」というらしい)が整備されている。水に入り、岸から一メートルほどの浅瀬を川に沿って歩いてみた。じゃぶじゃぶじゃぶ。深さは30センチから50センチほど。モツゴかなにか、小型の魚が何匹も見える。草むらにはトンボや、ヤンマ、イトトンボ各種。よどみには稚魚が集まっていて、目の細かい網やバケツがあれば、一日楽しめそうな川辺だった。近くにはアオサギも飛来して、悠々と浅瀬を歩いていた。

     
   
  アオサギ  

園内にはほかに湿生植物園あり、涼しげな藤棚あり、ローラーすべり台あり、多目的広場あり、球技広場あり。派手な遊具はないが、それだけに大人も子どもも童心に返って遊べそうな環境だ。もちろん「遊水地」公園だけあって、大雨で洪水が憂慮されるような場合には遊水地に水が入ることになる。そんなときには近づかないよう、ご用心。

     
   
  木陰ではセミが逢引を・・・  

[参考資料]
・ 「身近な川と水辺」 藤沢市教育文化センター 2007
・引地川親水公園紹介(藤沢市のページ)
 http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/koen/page100005.shtml
・気象情報(気象庁|過去の気象データ検索 )
 http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
 :雨量のグラフ作成にあたり、ここの数値を使用しました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 39
「江の島花火大会2008」
2008年8月8日

今年も行ってまいりました、江の島花火大会。例年混雑を恐れて海までは行かず、境川沿いの遊歩道で見ていたのだが「やっぱり海で見ると迫力が違う」という話を聞いて、今年は自転車で海まで行くことにした。

江ノ電の湘南海岸公園まで来ると、海に出る主要道路は車と人でいっぱいになっていた。まだあいているお店があったのでナイター観戦よろしく、飲み物とつまみを購入。ついでにお店の方に自転車で海まで出る道をお尋ねしたところ、車通りと平行に走っている細い通りを勧められた。その道を行ってみるとすいすい快調に水族館前に着いた。

なぎさの体験学習館前に駐輪して花火観望に適した場所を探す。水族館脇に広場があり、まだ若干座る場所がありそうだったのでそこに腰を下ろした。と、そのとき花火が始まった。視界いっぱいに広がり、さすがに迫力が違う。もちろん、ドカン!という音の大きさも桁違いだ。

昨年の雪辱で、今年は何も考えずデジカメの「花火モード」に頼ることにした。昨年は花火大会が終わってからデジカメでの花火の撮り方について調べ、反省したのだった。必ず三脚を使う、という注意書きもあったはずだがあいにく手元になかったので今日も無し。代わりに座っている自分の膝頭に乗せてみた。これも一脚と呼べるだろうか?
さて撮影結果は?

結果からいうと、やはりある程度の高さのある三脚は必要だと思う。手振れの問題もあるが、今回花火を観た会場はみな地面に座っていたので、周りの方々の座高より高い位置にカメラをすえつけられないと人々が写りこんでしまうのだ。人と人との間をぬってカメラを構えていても、見事な花火が上がればみなどよめき口々にすばらしいを連発、そのときに混雑した状況ではどうしてもカメラの視界がさえぎられてしまうのだった。

そもそも、近くに街灯があって花火の半分は光害を受けるだけでなく以前デジカメ講座でやってはいけない構図と教えていただいた「串刺し」になるような位置だった。事前の撮影場所の下見が大事ということか。来年こそは写真にも向いた環境で観望だ!

今年の写真。

     
   
  花のような火  
     
   
  はぜるような音を立てながら
末端の光の粒がはじけていった
 
     
   
  色とりどり  

[ご参考]
「日本の花火」ホームページ http://japan-fireworks.com/index.html
花火の写真の撮り方講座があります。「一夜漬けクラス」から「フェイルセイフクラス(失敗作とその解説)」まで

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 38
「吸う虫たち」
2008年8月5日

梅雨が明け、夏本番。セミが本格的に鳴き始めた。
どういうわけか、今年の7月は雨が少なかった。7月中ほとんどおしめりのなかった木阿弥宅では、ついに雑草までが枯れ始めた。地面はカラカラに乾いた熱い砂。人間もこまめな水分補給が欠かせない。

炎天下に元気に鳴いているセミは、ストローのような吻(くちばし)で木の汁を吸っている。吸ったり鳴いたり忙しそうだなと思っていたが、人間とは違ってのどで鳴くのではなく、腹にある器官を鳴らしているので、飲みながら鳴くのに問題はないらしい。

「わたたたた! い、痛い!」
八兵衛さんがあわてふためいて庭先にやってきた。手に何か持って・・・
アブラゼミだ。

木阿弥「刺されたのかい。」

八兵衛「さっき道端にひっくりけえってたから、かわいそうに思って拾い
    上げてやったらいきなりジジジ、なんぞうめいて、正気に返った
    んだ。どこかの木に止まらせてやろうと思ってそうっと持って
    きたら、この手を木と間違って汁を吸おうとしやがった。
    ふてえやろうだ。」

木阿弥「鳴いたんだったらたしかにオスだ、「野郎」だねえ。」

八兵衛「まぜっかえしちゃあいけねえよ。おお痛。」

木阿弥「まあ相手は2週間の命というじゃないか。許しておやりよ。」

ジジっと鳴いてばたばたと飛び去るアブラゼミ。

木阿弥「おっとこいつもカメムシの仲間の、サシガメだ。
    こいつも刺すそうだよ。」

     
   
  ヨコヅナサシガメ  

八兵衛「「横綱」とは大きく出たね。足の付け根に赤い玉が付いている
    あたり、毒々しい感じがするね。」

木阿弥「羽の両脇からはみ出ている白黒部分が横綱の化粧まわしに
    似てるから、らしいんだが似てるかね?
    もともとは南方系の虫らしいよ。」

八兵衛「セミやサシガメもカメムシの仲間だろ。セミやカメムシは木の
    汁を吸うけど、サシガメは他の虫を刺すんだね。」

木阿弥「他の虫の体液を吸って生きているらしいよ。これまた青虫毛虫を
    やっつけてくれる働きもんだ。」

八兵衛「こいつには、毒毛虫も炎天下のビールみたいに見えるんだねえ。
    うらやましいというか、信じられんというか。」

八兵衛「ん? 今度はハチかな、足元をぶんぶんしてるのは。
    また刺されるのはごめんだよ。」

木阿弥「ムシヒキアブか。これまた他の虫を捕まえて体液を吸うタイプの
    虫だね。人を刺すってのは聞いたことないねえ。まあちょっかい
    出さないに越したことはないか。」

     
   
  ムシヒキアブ。捕らえた獲物の体液を吸っている。  

八兵衛「それにしても、木阿弥さんは本当に虫が好きだねえ。心ゆくまで
    体液を吸わせてやってるとはねえ。」

木阿弥「え・・・? か、かゆい。それならそうと早く教えておくれよ
    八兵衛さん!」

カにさんざ喰われて逃げ出す木阿弥でございました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 37
「ハチ三昧」
2008年7月30日

木阿弥が庭で草むしりをしておりますと、近所の八兵衛さんがやってまいりました。

八兵衛「わ、わ、木阿弥さんハチが来たよ、ありゃスズメバチだよ。
    危ないなあ、やっつけといたほうがいいんじゃないの?」

木阿弥「こちらからなにもしなければ向こうも何もしないよ。
    彼らには彼らの人生があるからほうっておこう。」

八兵衛「いま飛んでったのは、と・・・
    ありゃ足が長いからアシナガバチか。あれも軒先に巣を作られる
    とやっかいだよね。」

木阿弥「暑いさなか、せっせと芋虫毛虫をやっつけてくれる
    んだけどね。」

八兵衛「やや?土いじりをしてるやつもいるようだよ。」

水まきをしたばかりで、庭の一角の土が濡れていた。そこに一匹のハチが飛んできて、しきりに頭を土にすりつけるようにしてなにかやっている。
竹ひごのように細い胴回り・・・これはアメリカジガバチ。

     
   
  アメリカジガバチ  

ぬれた土を団子にして運び、幼虫のための巣をつくるのだそうだ。巣はただの泥で出来ていて、雨風には耐えられない。軒先のような、雨風の当たらないところに巣をつくる。

今度は乾いた土にも一匹のハチがやってきた。さきほどの蜂と同様、しきりに頭を下にして土で団子をこしらえている。こちらもお腹周りはきゅっとしまっているが、竹ひごのようではない・・・トックリバチだ。

     
   
  ミカドトックリバチ  

乾いた土に自分の胃液だか唾液だかをまぜて団子を作り、幼虫のための巣をつくるのだそうだ。その名の通り、とっくりに似た形のかわいらしい巣をつくる。混ぜ物をした土は乾くと雨にもまけない丈夫な巣になるのだという。

八兵衛「へええ、ハチも考えたもんだ、泥が好きなやつ、乾いた土が
    好きなやつ、いろいろいるね。」

今度は植え込みの下で落ち葉をかきわけごそごそしているハチ。全体は黒っぽく、腹の部分に黄色い模様。キオビツチバチのようだ。

     
   
  キオビツチバチのメス  

オスは左右の黄色い模様がつながっていて黄色い帯のように見えるため、この名前になったらしい。メスは地中にいるコガネムシの幼虫に卵を産み付けるのだという。

八兵衛「こうして近くで眺めていても、ちっとも襲ってこないねえ。
    次代のためにわき目も降らず、一心不乱に働いてんだねえ。
    たいしたもんだ。」

木阿弥「"Don't put off till tomorrow what you can do today" という
    ことわざが思い出されるねえ。」

八兵衛「こうも暑いのに、虫は日射病や熱中症にならないのかねえ。
    平熱はどんくらいなんだろう。ん? 虫の体温ってどうやって
    測るんだろうな。それに、こういう狩りバチって麻酔する針が
    あるのはメスだろ、産卵だってメス、としたらオスって普段は
    どこでなにしてるんだろうねえ。」

木阿弥「ううーん。知恵熱が出ちまいそうだ。
    カキ氷でもご馳走するよ。」

八兵衛さんとのハチ談義、また調べ物が増えた木阿弥でございました。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 36
「ミニ蓮池」
2008年6月20日

降ったり照ったり、不安定な天気が続いているが夏はもうすぐそこ。昨年の今頃はゴミ有料化に向け、ダンボールコンポストに挑戦していたのだが、今年は別のプロジェクトが進行中だ。その名も、「ミニ蓮池」。

     
   
  実生のハス  

八兵衛「木阿弥さんは物好きだねえ。なんでよりによって玄関先に水溜り
    を作るかねえ。」

木阿弥「水溜りじゃない、ミニ蓮池。これでも藤沢の自然を再現している
    つもりなんだ。住人を紹介するよ。」

・藤沢メダカ
・藤沢メダカと一緒に配布されたマツモ・・・が増えたもの
・マツモと同時に紛れ込んできたらしいウキクサ
・オタマジャクシ:蓮池ですくって来たヒキガエルの卵が孵化したもの。
 続々にカエルになって脱出中。
・蓮池のハス:蓮池に浮いていたハスの実を発芽させたもの

八兵衛「ハスの実なら、よく蓮池に浮いているのを見かけるけど、
    あれ蒔いただけで芽が出るのかい?」

木阿弥「いや、まわりの殻を削って中の実が水に触れるようにしないと
    だめらしい。なあに、コンクリートでこすってたら5分もしない
    で穴が開いたよ。ハスといえば大賀博士が芽吹かせた大賀ハスが
    有名だけど、こうやって丈夫な殻に守られていたからこそ、
    千年以上も発芽能力を失わずにいられたんだろうね。」

     
   
  表面の殻を削って水につけてから1ヶ月弱で発芽  

八兵衛「なるほど、ミニ蓮池というだけのことはあるね。一応ハスも
    生えてるし、住人はみんな蓮池由来なのか。しかし蚊だって
    来るだろう。ちょっと水溜りがあるとすぐ湧くんだから。」

木阿弥「去年実験してみたけど、ボウフラはメダカの好物みたいだよ。
    目が上を向いているせいか、水面近くでうろちょろしている
    ものは気になるんじゃないかね。」

八兵衛「じゃ、トンボは?ヤゴが孵ったらメダカなんかひとたまりも
    ないだろ。」

木阿弥「ヤゴがメダカを取れるような大きさになる前に見つけるしか
    ないねえ。ヤゴといえば、先日こんなものを見かけてね、
    トンボの卵かと思ったんだが違ったよ。」

     
   
  ユスリカの卵  
     
   
  拡大図  

八兵衛「なんだい、このドーナツ型のゼリーの中に、細長い粒々が
    らせん状に並んでるものは?」

木阿弥「ユスリカの卵だそうだ。幼虫はアカムシっていう名前で魚の
    餌に売られていたりする、あれだ。親は蚊に姿は似ているが、
    人の血は吸わないよ。」

二人が見ていると、くだんのミニ蓮池から黒い子蛙が一匹、壁を登って出てまいりました。ひらり、ぺちゃ、と脇においてあった水槽に飛び移り、周りの様子を伺っています。旅立ちのようです。

八兵衛「カエルは巣立っていくんだね。これから先、
    やって行けるかね。」

木阿弥「食べたり食べられたりしてやっていくんだろうねえ。」

     
   
  旅立ち  
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 35
「伊達男との再会」
2008年6月19日

半年ぶりに、あいつに会った。
初めて会ったときはふっくらした身体に白地に房がそこらじゅうについた衣装。ピエロみたいななりだと思ったものだ。実は織物が得意だそうで、ごく上品な絹織物なんぞつむいでいるのを見たときは、人は見かけによらないと思った。

それが、昨日会ったときはいっそう派手になっていて驚いた。
帽子には羽飾りが二つ。白や茶色のキルティング地のような毛皮のような斬新なデザインの服。さらにビロードのマントまでたなびかせていた。暑くないのだろうか?

マントの両端にはヘビの頭を思わせる模様が浮き出ていて、これお前が刺繍したのかと聞いたらいや、これはもともとの柄でね、なかなかいかすだろ、と照れていた。この派手さ、世界史の教科書で見たイギリスのヘンリー8世の肖像画を思い出した。

ヘンリー8世といえば、新しい奥さんを迎えるに当たって旧来の宗教(ローマカトリック)で許可が得られないとなると結婚をあきらめるのではなく、代わりに国の宗教を取り替えて対処したという、大胆な王様だ。

派手好みのあいつも、自慢の羽飾りでお相手を探しにいくのだという。シラノ・ド・ベルジュラックではないが、羽飾りをつけた伊達男君の成功を祈る。

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ファーブルが観察したという「オオクジャクサン」の仲間、「シンジュサン」。うちに7ヶ月いてくれてありがとう。よいお相手に会えますように。

     
   
  シンジュサンの幼虫(2007/10/31)  
     
   
  極上の絹糸で繭をつくっているところ(2007/11/08)  
     
   
  羽化(2008/06/17)  
     
   
  自慢のマントには両端にヘビの目玉のような模様が  
     
   
  メスのフェロモンを感知するための
ブラシ状の触角、これがオスのしるし。
 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 34
「公園散歩・5月」
2008年6月2日

小雨の中、長久保公園に立ち寄った。
バラやヤマボウシが見ごろを迎えていた。

     
   
  ちょうど雨があたってきれいだった。  
     
   
  ヤマボウシ  

じつは花より団子。ユスラウメが食べごろだと聞いてやってきたのだが、食べようとしたら目の前に「枝・葉・果実は取らないで下さい。 長久保公園」との立て看板が。

     
   
     

白実・赤実二株のユスラウメのちょうど間に立てられていると、さすがに食べるに食べられなかった。

木阿弥「食うべきか、食わざるべきか、ううむ。」

八兵衛「しょうもないことで悩んでるねえ。禅問答で一切は是唯空とか
    いったっけ。」

木阿弥「一切は是ただ(無料)くう(食う)なら、食っちまえばいい
    かね え。」

八兵衛「それじゃあメタボ一直線だろ。取るのがダメならゆすって落と
    せばいいのかねえ。」

木阿弥「まあ、ユスラウメを知らない子のためにとっといてやることに
    するかねえ。」

取るのではなく、落ちているのを拾う程度ならよかったのかもしれない。鳥のため?確保しているのだろうか。実は葉の影に隠れていて、上からは見えにくい。幼児の背で覗き込むとちょうどよいようだ。種が大きくて軸のないサクランボ、といった感じ。

     
   
  ユスラウメ(白実)  
     
   
  ユスラウメ(赤実)  

道端の果実、といえば自分が小さいころ、さんざ道草を食ったのを思い出した。春から夏にかけては野イチゴ各種、夏はクワやリンゴや梨、秋にはブナの実、イネ科のなんだかわからない雑草まで、家の近所の実を手当たりしだいに食べていた気がする。先日も龍口寺の近くでカジイチゴを見かけた。

     
   
  カジイチゴ  

これから食べごろになるヤマモモはそこかしこに植えてあるし、ヤマボウシの実も秋になれば食べられるようになるらしい。都会は所有者と農薬・除草剤のことを気にしなければならないが、公園やお寺など、その気になれば道草はまだまだ食えるようだ。

道草を食ったり、缶けりをしたり、草野球をしたり・・・雑木林やただの空き地など、子どもが野遊びをできる空間をもっと残していってやりたいと思う。遊具のある遊園地もいいのかもしれないが、果樹のある空き地があってもいい。

どの実がうまいか、熟れているか見極める力だって自然に身につくことだろう。それは自然や環境に対する興味のきっかけにもなるのではないだろうか。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 33
「公園散歩・4月」
2008年4月7日

4月最初の日、茅ヶ崎市の里山公園に行った。今回は車で行ったが、茅ヶ崎や湘南台駅前からバスも出ているようだ。西の駐車場に車をとめて公園に向かうと濃い桃色・桃色・白のハナモモが出迎えてくれた。

     
   
  ハナモモ  

この公園は起伏に富んでいて、子供が走り回るのに向いていそうだ。

     
   
     

「風の谷」には全長70メートルの「風のすべり台」、30メートルの「谷のすべり台」、隣接する「風の広場」にはひょうたんのような形をした白い「雲のトランポリン」があって、大勢の子どもでにぎわっていた。

     
   
  すべり台とトランポリン  

近くには池もある。深いところで水深30センチ。夏は水遊びやヤゴ採りをしたりしている姿を見かける。おや、まだ肌寒い日だったが、この日もびしょぬれで遊んでいる子がいた。子どもは風の子。

     
   
  中の谷池。大雨時には、水の流出を抑制する
「防災調整池」になるという。
 

園内を散歩すると、そこかしこで春の花が楽しめた。

     
   
  キブシ、キフジ  

黄色くてフジに似た穂のような花を垂らすからキフジ(木藤)と覚えていたが、お歯黒の材料の五倍子(ごばいし、フシ:これはヌルデにつく虫こぶ)の代用となるのでキブシというのだそうだ。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kibusi.html

     
   
  ユキヤナギ  
     
   
     

花もいいが、里山公園というだけあって、里山を体験できるイベントも多く開催されているようだ。4月は予約不要のタケノコ掘りがあるという。
地震のときは逃げ込めと言われたほど、根がしっかり張った竹林、そこからタケノコを掘り出すのはちょっとした一仕事。それをことこと糠と唐辛子で煮ること4時間、さらに一晩ゆっくり湯止めしてそれから調理、となればタケノコが食卓に上るのは次の日のこと。いま話題のスローフードとは、昔ながらの里山の暮らしだった。

[ご参考]
里山公園のホームページ
http://www.kanagawa-park.or.jp/satoyama/index.html

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 32
「公園散歩・3月」
2008年3月14日

啓蟄が過ぎ、日差しがぐんと暖かくなったように感じる。江ノ電柳小路駅から歩いて数分の蓮池(はすいけ)に行ってみた。正しくは桜小路公園というらしい。現存する藤沢メダカのふるさとだ。

     
   
  サクラ(早咲きなので河津桜だろうか)  

夏にはその名のとおりハスがおいしげる蓮池だが、冬から春にかけてのこの季節はハスの葉が枯れてなくなっているため、水面が広く感じる。池には仲のよさそうなカモが二羽。しきりに潜っていた。

     
   
  カルガモ?  

ヨシが刈られてすっきりした浅瀬を覗き込むと・・・いたいた!
透明な寒天のような管に入った、黒くて丸いものがたくさん。まわりには黒くてひょろりと長いのもたくさん。ヒキガエルの卵と、孵化したばかりの幼生だ。

     
 
ヒキガエルの卵 うじゃうじゃ
 

幼生はまだ口の吸盤で体を固定しているのか、動かない。もう少ししたら、一斉に泳ぎだすのだろう。

池のまわりではセリやヨモギが柔らかな葉を伸ばしていた。そのうちツクシも出てくるだろう。道草ついでに、摘み草もいいかもしれない。

 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 31
「閏(うるう)」
2008年3月10日

このごろ、めったに紙の辞書を引かなくなった。ついつい電子媒体に頼ってしまう。これはいかんとパソコンの脇に辞書を置くことにした。紙媒体のよさは、周りの語が目に入ることだ。ネットサーフィン同様、本来の目的を見失って読みふけってしまうこともあるが。

で、英単語"leap"をひいてみた。たしかうるう年のことをこんな語で表現したような。

     
   
  leapは「跳ねる」、跳ねるは「ウサギ」、
ウサギは…おや、お雛さま?
 

leap day:うるう年の2月29日
leap year:うるう年

地球が太陽の周りを1周するのにかかる時間が約365.25日であるために、
4年ごとに約一日分のずれがたまる。これを補正するために4年に一度うるう日が設けられたのだという。この方式は紀元前46年にシーザーの制定したユリウス暦にはじまるそうだ。暦のことなら、国立天文台のサイトが詳しい。
トップページ http://www.nao.ac.jp/index.html で「うるう年」と検索すると、説明のページがいくつもでてくる。

さて、ここでにわか仕込の知識で「うるうクイズ」。
Q1)「うるう」の読みは、「閏」を「潤(うるお・う)」と書き誤ったことからきた。ホントかウソか?
答え・・・ホント(『広辞苑』より)。

Q2)なぜ2月にうるう日が来ることになったのか。
答え・・・ユリウス暦以前は3月を年の初めとしていた。2月が年末だったころの慣習で2月にうるう日が挿入されることになった。

Q3)4で割れる西暦の年でも、うるう年ではない年がある。ホントかウソか?
答え・・・ホント。

端数の時間のずれが徐々にたまるので100年ごとにうるう年で無い年、というのも設けられている。具体的には100で割れる年はうるう年ではないが、例外的に400で割れる年はうるう年なのだそうだ。1900年はうるう年ではなく、2000年はうるう年だった。

Q4)2008年はうるう年、2月29日はうるう日。ではうるう月やうるう秒はあるか?
答え・・・ある。

・旧暦やイスラム暦などの太陰暦には「うるう月」がある。
旧暦のうるう月について「国立天文台・天文ニュース (205)」より
http://www.nao.ac.jp/nao_news/mails/000205.txt

・うるう秒
協定世界時(原子時の一つ、各国の標準時として使用される時系)と国際原子時のずれを修正するために、1月1日または7月1日の0時0分0秒UTC(日本時間午前9時)に挿入される時間のこと、だそうだ。
詳しくは http://www.miz.nao.ac.jp/leapsec.html をご覧ください。

ちなみに、地球の自転の速さは実は変化しているらしい。
コマを回すといつか倒れるように、自転が徐々に遅くなるのは理解できるが、1990年と2003年の自転ではなんと2003年の方が速かった(24時間あたりプラス3ミリ秒)そうだ。
http://www.nao.ac.jp/QA/faq/a0404.html より)
これこそ宇宙の神秘と思ったが、
地下からエネルギー資源を取り出して、空気中にばら撒いてしまったせいで地球が軽くなって・・・?
大気が暖かくなった分、自転時の空気抵抗が少なくなって・・・?
案外、昨今の温暖化問題と関係していたりして。

辞書のleapの近くにはlearn(「学び覚える」)の項もある。受験シーズンはそろそろ終わり、卒業・進級・入学シーズンが近づいてきた。学生ではないが、継続は力なり?と信じて今日も駄文をそこはかとなく書きつらねている次第。

     
   
  東風吹かば におひをこせよ梅の花
主なしとて春を忘るな(菅原道真)
 
 
市民記者 No.107 本野木阿弥
 
■コラム:今日もひそかに調査中 - 30
「公園散策・2月」
2008年2月29日

節分が過ぎ、虫がはいだしてくるという啓蟄もすぐそこ。少しずつ春の兆しが見えてきた。

1.カワセミ

春並みの陽気となった金曜日、引地川沿いにある長久保公園に立ち寄った。かけまわる幼児や、日向ぼっこを楽しむ方々のほかに、池のふちで、カメラを三脚にセットしてなにかを待ち構えていらっしゃる方の姿が。望遠レンズの指しているのは、数メートル先の水面。コイじゃなし、カメじゃなし・・・
「もしかして、カワセミですか?」「そうです」
いまあそこの枝に、と示してくださった。

     
   
  カワセミ  

まもなく、カワセミは足元の水面に飛び込み、一呼吸置いて飛び出してきた。一瞬見えた背中側の青く輝く羽が見事だった・・・が目で見るのが精一杯、写真は撮り損ねた。時期がくれば、幼鳥に漁を教える風景も見られるそうだ。また会いに行こうと思う。

2.菜の花

冬に逆戻りの土曜日、少年の森で見かけた。みぞれまじりの雨が降って、凍えそうになった。

     
   
  枯れ葉の中に菜の花  

3.どんぐり

おなじく少年の森で。足元に落ちているどんぐりから根が伸びているのに気がついた。寒い冬に耐え、虫や動物に食べられずに残ったものが次代に生をつなげようと頑張っている。春はもうすぐそこだ。

     
   
  どんぐりはしっぽから根を出していた  


 
 
 

本野木阿弥


本を読むのが好きなので「本野」、調べたことが徒労に終わることが多いので「木阿弥」。江戸っ子だが育ちは片瀬。横浜、川崎、東京、茨城などを転々とした後、また藤沢へ。趣味は自然観察、読書、調べ物、たまに料理。雑木林が好きで地下街が苦手な自然派市民記者。




 
藤沢市市民記者一周年記念誌「ふじ記第1号」
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「市民記者養成講座」は慶應義塾大学金子郁容研究室(文部科学省/現代GPプロジェクト)と藤沢市の共同で開催され、ISIS編集学校(編集工学研究所)のカリキュラムの一部が利用されています。また、この市民記者のページは編集工学研究所のサポートで運用されています。